子宮筋腫手術を決めたら、リュープリン注射を4週間ごとに1回、3ヶ月間打ちながら、その合間に術前検査などもこなしていきます。
今回は、手術一ヶ月前の術前検査と、一週間前の最後の検査や執刀医による術式説明について詳しく書いていきます。
手術の一ヶ月前(7/11):術前検査(採血、心電図、レントゲン撮影、尿検査、診察)
採血はたっぷり5本。尿検査があることを事前に知らされていなかったので焦りました。だいたい、外出前にはトイレを済ませておくので、そういうの急に言われると困っちゃうんだけど!
心電図は、いくつかシールを貼り付けて1分ほどで終了。レントゲン撮影もすぐ終わりました。
診察では、前回受けた子宮がん検診の結果も知らされましたが問題なし。良かった!
診察では、手術の際に出血するかもしれないので自己血をとっときますか、と言われてすることに。やはり輸血はリスクがありますから、できれば自分の血の方が安全。400mlを、手術の一週間前にとることになりました。
お会計は1万円。
手術の一週間前(7/30):尿検査、MRI検査、術式説明、麻酔科説明、主治医説明、自己血貯血
7月末(手術の一週間前)には、検査と説明のフルコースを味わいました。
この日は、朝10:00には病院に到着。そこからなんやかんや時間がかかって、結局17時ぐらいまでかかって、私も付き添っていた相方も疲弊しました。スムーズにいけばいいのですが、合間で30分だったり40分だったり、空き時間が出てくるので、病院の喫茶室や休憩室で待っているのが辛かった!
この日も尿検査のことを知らされておらず、焦る私。せめて予約表に書いておいてほしい!!
MRI検査は、これで3回目ぐらいなのでさすがに慣れましたが、やっぱりあのビービーガーガー鳴る工事現場のような音は苦手ですね。閉所は目をつむっていれば大丈夫なのですが、耳元でガンガン鳴らされるのは勘弁。これが15分ぐらい連続で続くので、うわ~~ってなっちゃう人がいるのもわかるかも。
ちなみに、制御できない小さい子どもの場合は睡眠薬を処方されます。この睡眠薬が効く子もいれば、なかなか効かないこともあって、そうなるとさらに追加で処方されたりして、かなり大変です。
検査が終わってからだいぶ時間があったので、その間に院内で食事をすませました。
執刀医による術式説明
私の主治医は女性の先生で、お産のときも同じだったのですが、サバサバして話しやすい、いい先生です。信頼しているのですが、執刀は別の先生に頼むということで産婦人科科長(部長)でもあるI先生が手術について詳しく説明してくれました。
さきほど撮ったMRI画像と、3月に撮ったMRI画像を比較すると、リュープリン注射のおかげでぱっとみてわかるほど小さくなっていました!すごい。
比較画像あります。注意!
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
13cmが8cmまで小さくなってた!
これなら、リュープリン注射を続けてそのまま小さくしたら手術しなくてもいいのでは?と思ったのですが、そういう単純な話でもないらしい。
50歳ぐらいなら閉経に逃げるっていうこともできますが、40歳だとちょっとできない。
(リュープリン注射は)半年しかできないんです。6回まで。やはり、若いときに(リュープリンを打って閉経状態に)するので、骨などに影響がある。半年して、半年休んだらまた使えるんですけども、それを繰り返すっていうのは現実的じゃないし、結構注射も後発薬でも8,000円ぐらいと高い薬なので。
今回としては、小さくしてから手術という感じですか。次の妊娠とかはどうですか。
夫:腰もあるし、まだ悩んでるんですが、まぁ年齢もあるし…。
子宮筋腫をとると、帝王切開と同じである程度は(妊娠するまで期間を)空けてもらわないといけない。そうなると、41歳になるし。
今、2013年に比べると(筋腫が)大きくなっているので、このまま10年間(手術せずに)おいておいとくっていうと、結構…またね。逆に、40歳だから手術が必要かな、と。
今が49歳だったら、しない、という選択肢も出てくる。48歳でもあと2年粘ればって。ただ、今40歳で5年前と比べてあれだけ大きくなってると、10年もっとくのはしんどいかな、と思います。
症状もあるんだったら、手術適応かな。ただ、子宮筋腫だけをとるっていう手術だと、またできちゃうこともあるんですよ。子宮筋腫が。
ま、できたからって手術しないといけないかっていうのはまた別の話。子宮筋腫ができた人は、またできることがあるので。ただ、今回のは取ることによって、症状が改善しますから。
ま、できたからって手術しないといけないかっていうのはまた別の話。子宮筋腫ができた人は、まで、今回、すごく小さくなってるわけではないけれど、まぁまぁ小さくなってるので、腹腔鏡でいいんじゃないかな、と思います。
ここで主治医と執刀医の先生がちょっと話してました。位置が難しいような話をされてたんですが、執刀医に「できればそっちの方がいいですよね?」と確認されたので、「そうですね、体の負担を考えたら」とうなずくと、「お子さんもおられるしね」と納得した様子でした。
前はこのへん(おへそ)まであったんでね、視野はとれないけどお産されてるからある程度お腹ものびるだろうし。
それで、手術のお話なんですが、8cmの筋腫って固いんです。お腹の中でとるんですが、出すときに機械を使わないといけない。砕く専用の機械があるんです。中でチョキチョキも切れないし、モルセレーターっていうのを使ったほうがいいかなと思います。
みんなにお話をしてるんですが、時に出血が多いと開腹手術っていうのも可能性的には一応ありますので。10人に1人もない、100人に何人か。
筋腫をとる手術っていうのは、もともと出血がしやすい。というのも子宮ってたくさん血液を送っているので。子宮をとるほうが出血はしにくいんです。血管をとめてとるから。腹腔鏡は縫う時間もお腹を開けるよりも時間がかかるので、ちょっと出血が増えたりもする。
身体に負担がかからなかったり、回復が早いのは腹腔鏡なんですよね?
そうですね、基本的にはそうです。傷が小さいから、痛みも少ないし入院期間も短くてすむし、楽。ただし、お腹の中ですることは、開腹しても腹腔鏡でも同じは同じ。
まぁ、一個だけなんでね。そんなにそれは関係ないんじゃないかな。もし、あれだったら途中で開腹に切り替えるかもしれないけれど、最初から開腹と決めつけなくても、腹腔鏡でとれるんならその価値はある。
そうそう。スムーズに行かないようだったら、スムーズに行く方向に変えるっていう。目的は子宮筋腫をとって症状を無くすのが目的。当然腹腔鏡でできたらそれがベストですが、途中で出血が増えたり、これはかえって腹腔鏡の方がよくないなって思った場合は開腹手術に移行しますが、可能性的にはそんなに高くない。いけるんじゃないかな。
もし腹腔鏡だったら、次妊娠しても帝王切開にはならないんですか?
開腹手術でも腹腔鏡でも、子宮を切るってことは一緒なので帝王切開になります。これだけ筋肉の中に食い込んでますし。お腹じゃなくて、子宮の問題。お腹をあけても、卵巣の手術だったら別に帝王切開しなくてもいいし。
ということで、腹腔鏡下で手術をすることが決定しました。
次は、麻酔科医から麻酔についての説明がある予定だったのですが、40分ほど待ち時間があったので再びお茶でも飲みながら休憩。
麻酔科医の説明
時間になったら、まず予約センターの近くにある麻酔についてのビデオ(10分ほど)が延々と流れている部屋に入り、どういう流れなのかを学びます。
その後、麻酔科医との面談。といっても、特に麻酔について不安を持っていることはあまりなく、術後の痛みが唯一心配でした。ただ、それはちゃんと痛み止めを処方しますとのことで、特に問題なし。サインをして面談も5分ぐらいで終了しました。
主治医の説明
そして、再び産婦人科へ戻って今度は主治医との面談です。
手術でとれた筋腫は、おそらく筋腫だろうけれど、念の為に組織検査(顕微鏡で見る)に出して最終判断をすること、めったにはないけれど結果によっては追加の治療が必要になることなどを説明されました。
手術は全身麻酔で、穴をあけるのは、おへその下に1.5cmぐらい、左右、真ん中と全部で4箇所。真ん中と、左右のどちらかが1cmぐらいの小さな穴、左右のもうひとつの穴は、筋腫を取り出すための機械をいれないといけないので、少し大きな穴になるのだそう。
傷自体は小さいけれど、お腹の中でやることは開腹手術と一緒です。
傷が小さいと、開腹が早くて痛みも小さくてすむ。短所としては、それなりに制限された手技になってくるので、時間が開腹よりかかってくることが多いです。
2時間から3時間ぐらいかな。手術室に行って麻酔をしてから手術して、麻酔を覚ましてってなると、手術室に入ってからの時間が4時間とかになるので、心配されないように.
腹腔鏡にすると手技的には制限がかかるので、傷が増えて危ないなって場合には開腹手術に変更することがあるのでご了承ください。あと、腹腔鏡手術特有の合併症というのがあって、腹腔鏡って穴を開けるんですが、そのままだと操作ができないので、炭酸ガスを入れてドーム状にお腹をふくらませて、その中で操作をします。
だから、その炭酸ガスを入れるっていう、開腹には無い手技が加わるので、ガスがたまって一週間ぐらい肩こりがあることもあります。無い人もいます。手術時間が長くなると出る人が多いです。
電気メスだったり機械を使うことが増えるので、その機械による火傷が普通の開腹手術より多かったりします。
筋腫の手術で心配な合併症は、一番は出血。開腹でも同じなのですが、筋腫を育てようとすると筋腫に対しての血流ってかなりあるので、出血は多くなりがち。幸い大きなのがドーンとあるので、たくさんあるよりは可能性は低い。
今回は自己血をとってもらうという対策もしますし、足りなければ輸血になるということだけご了承いただければ。
あと子宮の近くは卵巣や膀胱、後ろには腸、近くにある臓器を傷つけてしまう可能性もあります。今回初めての手術ですよね?癒着というのは少ない方だと思いますが、くっついてると難しいので合併症も増えてくる。0.8〜0.5%ぐらい。
合併症が起きた時点で、その都度対処を行いますが、後日判明することもあるので、そういう場合は再手術が必要なこともあります。
感染症を起こすこともあるけれど、手術の直前から手術後まで使うけれど、それが原因で下痢になったりすることも。
手術の間、足が動かないので安静にすることで足に血液の流れが滞って、血栓ができると、動いたときに心臓にいって死に至る肺血栓になることもあるので、予防として着圧ソックスを履いてもらって、翌日からお腹も痛いけれど歩いて頑張って動くようにしてください。
だいぶ、ちっちゃくなったんですけどそれでも7〜8cmぐらいあるので、モルセレーターを中にいれて砕いて小さな穴から出すんですけど、安全性について何年か前に勧告が出たんですが、砕くから一部がばらまかれて筋腫じゃなかった場合に問題になるっていうもの。
可能性としては0.2%ぐらい。今のところ、前からあった何年もみてる筋腫だし、画像も疑うようなものはないので、機械を使ってしたいなと思っています。
ですね。肉腫を少しでも疑うような方には進めないんですけど。
はい。後でっていうか、写真で。取り出してすぐ処置に出してしまうんですよね。もし、ご主人さんが撮られるんなら撮ってもらってもいいですよ。
(図解を描きながら)筋肉の中に完全に埋まってるのを、くり抜く感じかな。筋腫自体はくりんっとしてるので。はがすところは全部出血するので、血管を収縮させるような薬を打ちながらやる。
損なわれない。傷は大きくできちゃう、7cmぐらいは。内膜までは貫通してないのかな、ぎりぎりかな、って感じです。機械によっては損傷することもあるかもだけど、そんなに妊娠するかどうかには関係ないかなという。
手術するころにちょうど効果がなくなるので元に戻るかな、と思います。
開腹で10日ぐらいの入院と言われてたと思うのですが、腹腔鏡だとどうなるのですか?
徐々にはよくなりますが、歩いたりはできますが、3週間か1ヶ月ぐらいは、普通じゃない、というか。それなりに。あぁ、しんどかなったなってみなさん言われてますね。
そうですね、手術後一ヶ月か二ヶ月の間にはくるんじゃないでしょうか。最初は手術の影響もあって、ちょっと変な出血になるんじゃないかな、と思いますが。
ということで、こちらも丁寧に説明してもらって終了。最後は手術に向けて、自己血を採ります。
輸血用の自己血400mlを貯血
「化学療法センター」という少し隔離された部屋へ。ここは癌患者の方たちが化学療法を行う部屋で、ベッドは12床。そのうちの一つのベッドで血をとります。
完全防備(マスク、エプロン、手袋など)した看護師さんが、採血バックのチューブを鉗子で止めつつ、アルコールで何度も腕を消毒してからようやく針をブスっと刺して、そこから15分ほどかけてゆっくり血を抜いていきます。
採り終わったら、何度も鉗子でチューブから空気を抜きながらチューブをカットして密封パック。これを手術の日まで保存してもらいます。
その後、鉄剤を25ml注射し、補水液(ソリューゲンF注 )500mlを点滴するので、全部で1時間ぐらいかかりました。
8/11の血液検査で11.6だったんですが、今日400mlとられたので多分10ぐらいになってるはずとのこと。さすがに少しめまいがしました。
その夜、ちょっと長風呂したら、息切れして胸が苦しくて辛かったので、自己血をとった日はシャワーだけにしといた方が良いかも。
以前もらった鉄剤をそのまま手術日まで飲み続けるよう、主治医から指示がありました。
手術までは、勝手に市販薬を飲んだり、以前もらった薬を勝手に飲むのもNGです!一週間前の検査の時までに、今何を飲んでいるのか確認され薬剤師や主治医から許可が出たもののみOK。
次は、入院にあたって準備した持ち物について。
一日がかりの検査・説明大変でしたね!
父の場合は3回くらいに分けてでした。
病院まで片道1時間ほどかかるし、予約してても待ち時間長いし
いろいろ不安だし、何を訊いたらいいのかも分からず
付き添いの母が疲れてしまい、3度目は私が代わりました。
入院って本当に大変ですね!