万博公園のエキスポランド跡地にできた複合商業施設「エキスポシティ」。ららぽーとや、オービィ大阪、最近ではスポーツ施設もできて週末はいつも賑わっていますが、その目玉の一つとして誘致されたのが海遊館のプロデュースする水族館「ニフレル(NIFREL)」です。
海遊館といえば、大型のジンベイザメがゆうゆうと泳ぐ巨大水槽が目玉で一日いても飽きないような大きな水族館ですが、こちらは小規模な水族館で、買い物ついでに2時間ぐらいあれば全部まわりきれます。そう聞くと、あれ、意外としょぼいのでは?わざわざ見るほどでもないのでは?と思ってしまうかもしれませんが、客(特に子ども)をぐっと惹き付ける展示がしてあって大人も子どもも楽しめるため、我が家は今年、年間パスポートを購入しました。
では、一体どんな水族館なのか?子どもが1歳のとき、そして2歳のときに行ったので、その比較も兼ねてレポートしていきます。
目次
入館料
入館料は、高校生以上の大人は一人1,900円。子どもは3歳未満は無料で、3歳以降はこども料金がかかります。窓口で購入し、中に入るとすぐ駐車場割引の受付があるので、車で来た人は最初に駐車券を提示して割引処理をしてもらいましょう。
年間パスポートも窓口で購入し、同じ受付で手続きをすることができます。(5分ほどで完了)当日入館してから、気に入った!年パスが欲しい!となった場合でも、差額料金で年パスにすることもできますよ!
ベビーカーでの入館はできる?置いておける?
ニフレルには、もちろんベビーカーで入館できます。赤ちゃんをベビーカーに載せてゆったり回っている家族はたくさんいますし、私と子どもが行ったときも、1歳のときはベビーカーで終始まわって、2歳のときはベビーカーに時折のせたり、おろしたりしながらまわりました。
平日は、それほど多くの人でごった返しているわけでもなく、どのゾーンもそこそこ空いているので特に問題ないかと思います。館内はバリアフリーで段差などもなく、エレベーターも設置されているので移動に困ることもありませんでした。ただし、ベビーカーだと水槽がちょっと見づらい位置にあるので、ベビーカーに座っているとちょっと見えにくいという難点はありますね。抱っこ紐の方が水槽に近づけるというメリットもあります。週末はかなり混んでいるようなので、小さい水槽だと周囲に人がたくさんいるので、ベビーカーだと近づきにくいということも。
ちなみに、チケットの半券をちぎるゲートの正面にベビーカー置き場もあります。(2018年5月時点)
では、それぞれのエリアを紹介していきます。
13台の円形水槽で泳ぐ鮮やかな魚たち!「いろにふれる」ゾーン
水族館の名前であるニフレルとは、「〜に触れる」からきているのですが、ニフレルでは五感に訴える展示をしています。最初のゾーンは、いろにふれるゾーン。
ニモで知られる鮮やかなカクレクマノミとイソギンチャクの水槽は人気の水槽。ふわふわと浮かぶブルージェリーフィッシュ、海の色をしたナンヨウハギ、星を身にまとうシロボシアカモエビなど、どれも色鮮やかな個体が視覚に飛び込んできて、子どもたちは水槽に釘付け。
ここの水槽は360度、どの角度からも見られるので、泳ぐ魚たちを追いかけて子どもも一緒にゆっくり水槽をまわったりしています。
この日は、近くの小学校の遠足だったのか、小学生がたくさんいました。
1歳のとき
1歳の誕生日に訪れたときは、まだうちの子は立てなかったので、ベビーカーだと水槽が高すぎてあまりよく見えないからと抱っこで見せてあげました。じっと見つめる子どもですが、1歳ごろの視力ってだいたい0.2〜0.25ぐらい。まだまだ輪郭がぼやけている状態なので、小さいお魚だとほとんどわからなかったんじゃないでしょうか。
なので、見ていてもすぐ飽きてしまうような様子でした。
2歳のとき
ところが2歳ぐらいになると、視力は急速に発達して0.5〜0.6ぐらいになります。3歳だと0.8〜1.0ぐらいになるので、かなりよく見えるようになります。
2回目に訪れたのは2歳2ヶ月ごろだったのですが、このときは身長も90cmほどで水槽の縁に手をかけて、じっとお魚を見つめていました。
一番気に入ったのがやはりクマノミの水槽。15分ほど離れず、ずっとクマノミを追いかけて全く飽きない様子をしていました。(帰り際にクマノミのぬいぐるみストラップを買ったのですが、「見た!」「いた!」とあとで相方に喋っていたので、やっぱりちゃんと認識してたんだな、と感心しました)
生きものにはワザがある!「わざにふれる」ゾーン
今度は広い部屋へ。こちらのゾーンでは、ちょっと変わったワザを持つ生きものたちが展示されていました。
大きな水槽、四方が全面ガラス。小さい子どもたちでもよく見えるようになっていて、子どもはここがすごいお気に入りのゾーンでした。
巨大なトラフザメ
赤ちゃんのときは、黒白の縞模様なのに、大きくなるにつれて斑紋に変わってしまうというワザをもつサメ。英名のゼブラ(シマウマ)sharkはそんな生態をよく表してます。
テッポウウオの餌やり体験
こちらはテッポウウオの水槽。正方形のプレート30枚を吊り下げてそこに餌が取り付けられると、上手にピューッと水を吹いて餌を落っことすという絶妙なワザをもつ魚。
キュレーターがすぐ目の前で餌やりをしてくれるタイミングに当たると、80匹のテッポウウオがピューピュー飛ばします。2017年にリニューアルした水槽で、蓋がないのでたまに水をひっかけられることもあるのが面白い!
ドクターフィッシュのコーナー
人間の角質を好んで食べるというドクターフィッシュ(ガラ・ルファ)の体験ができるコーナーも。せっかくなので、子どもにも体験させてあげようと指をちょっとだけ水槽につけさせてみたらワラワラと魚が寄ってきたので、すごいびっくりした目で私を見て、その後、二度と中に指をつっこもうとはしませんでした…。
アメリカカブトガニのコーナー
1歳のときは、大きなサメの水槽のお気に入りでしたが(やはり大きいと赤ちゃんの視力でもなんとなくゆらゆら動いてるのがわかって面白いのか?)、2歳のときはアメリカカブトガニにかぶりつき。子どもの目の高さにちょうどいいんですよね、この水槽。
そしてカブトガニってゆっくり動くので、子どももじっくり見られるというか。
ちなみに段差でひっくり返って元に戻れないカブトガニがいて、大丈夫かと心配になりました…。
これはカスリハタ。
奇妙で不思議な姿をする生きものたち!「すがたにふれる」ゾーン
「わざにふれる」をすぎると、一気に照明が落ちて「すがたにふれる」のゾーンへ。ここにいるのは、ニシキアナゴやチンアナゴ、ハナミノカサゴやオウムガイ、ダイオウグソクムシなど、少し変わった姿カタチをする生きものたち。あまり動きがないのが特徴。正方形の水槽の中で静かに佇む彼らは、美しい宝石を見ているような気持ちになります。
ただし、うちの2歳児はこの暗さが怖いのか、いつも「こっちいやーー!」「あっちいくーーー!」と泣き叫んで元に戻ろうとするのでほとんどゆっくり見られません。大急ぎでここは通り過ぎる羽目になります。悲しい…。
心地よさに酔いしれるワンダーモーメンツ
ニフレルはアーティストとのコラボをたくさんしている水族館なのですが、その代表作がこの光のインスタレーション。松尾高弘氏による作品です。
星のようでもあり、宇宙のようでもあり、水のようでもあり…。いろんな光がゆらめきながら変化していくのを、ずっと見ていたくなる空間。
子どもたちも楽しそうに走り回ったり、二階から眺めたり。
珍しいホワイトタイガーやミニカバも!開放的な「みずべにふれる」ゾーン
2Fにあがると、「いろにふれる」ゾーンのような小さい水槽がいくつかあって、そこを抜けると「みずべにふれる」ゾーンです。とても珍しいホワイトタイガーのあくあや、ミニカバ、イリエワニなど水辺に生息する生きものたちがいるエリアで、光がたくさん入って気持ちのいい空間です。
ここにはカフェも併設されているので、ランチやお茶休憩をするならここで。
右側がホワイトタイガーが飼育されている水槽なのですが、頭上に網があってそこをウロウロとよく歩き回ります。
子どもがそれにあわせて「まってぇー」と追いかけていったら、近くにいたお客さんが「…可愛い…」と笑っていました。
2013年に埼玉の動物園で生まれ、その後和歌山のアドベンチャーワールドからやってきた「あくあ」は現在5歳。実はうちの子と同じ3月生まれなので、なんとなく親近感が。
あくあは水中ダイブが得意ということなので、運がよければその様子も見られるかも。
ガラスにはあくあの足型が描かれています。2歳児は、すっかり名前を覚えて「あくあ」と呼んでいました。
イリエワニともにらめっこ。
カフェ「EAT!EAT!EAT!」
併設されているカフェ。同じところに、ニフレル限定「食べる水」の販売コーナーもあります。
※ニフレルの年間パスを持っているとソフトドリンクが200円になります。
サンドイッチやハンバーガーといった軽食が食べられます。キッズメニューとしては、「キッズプレート」「コワニカレー(ほうれん草チキンカレー)」「キッズドッグ」の3種類が用意されています。
子ども用の椅子もあるので安心。ちょっと大人には小さいし狭いけれどまぁ座れないことはないです。
ここに座ると、すぐそばのミニカバのモトモトくんがよく見えるので子どもも興味津々!
ハンバーガーセットは、ポテトとからあげ、ドリンク付き。よく食べる男性にはちょっと物足りないかな。
ベンチからは、太陽の塔や窓の外を通るモノレールが見られるので電車好きな子はこちらで。
ニフレルの目玉!生きものが自由に動き回る「うごきにふれる」ゾーン
ギニアエボシドリ、モモイロペリカン、カピバラ、コツメカワウソ、ワオキツネザルといった愛嬌のある可愛い生きものたちが、柵もなく放し飼いされています。
頭上近くをバサバサっと鳥が飛んでいったり、近くの床を歩いていたりするので、最初はびっくりするかも。
とはいえ、触るのはNG!ここは飼育員も多くいてしっかり監視しているので、指示に従いましょう。
それでもこんな近くで柵もなしに見られるなんて、なかなか無いですよね。
ケープペンギンが大好きでずっと見ていたい坊。
このエリアも大好きで、そろそろ帰ろう?と言っても「いや!」と拒否され、ベンチに「ママ、座る!」と無理やり座らされました(笑)ただ、お昼寝タイムが迫ってきたので、最終的にはベビーカーに無理やり乗せて撤収したら号泣してしまい、スーベニアショップのお姉さんに「どうしたの?」と驚かれてしまった…。すみません…。
「帰りたくないらしくて」と、お会計をしながら苦笑しつつ言うと、おねえさんが、「そっかぁ!そんなに気に入ってくれたの、嬉しいなぁ。また来てね」と、ペンギンのシールをくれました。優しい!
ニフレルノート2
入り口直後の販売スペースと、スーベニアショップで販売されています。ハガキサイズページ数もそれほど多くないので、子どもが持ち歩くのにちょうどいいサイズ。
ニフレルで展示されている動物たちのシールが挟み込まれています。
展示を見つけたらシールをノートにぺたりと貼っていって、オリジナルのニフレル図鑑ノートを作ろうという趣旨のようです。これを持って歩いている3〜4歳の子をちょこちょこ見かけて、これだと魚の名前も覚えやすいしいいなぁと思って、帰りに一冊買ってみました。
スーベニアショップではレジで声をかけると販売してもらえます。
小さい子どもはシールが大好きなので、こういうのもいい試みだなと感心しました。
お土産
スーベニアショップには、ニフレルの動物たちのぬいぐるみをはじめ、ニフレル限定のノートやマステなどもあってどれも可愛い!ついつい手にとってしまいますが、子どもがすっかり気に入った可愛いクマノミのキーホルダーだけ購入。
2〜3時間で見てまわれるコンパクトなニフレルは子連れに最適!
ニフレルは、それほど水槽の数も多くないですし、館内も1F、2Fとありますがコンパクトにまとまった水族館です。
水族館が好き!魚が大好き!とニフレル目当てでわざわざエキスポシティまで来てしまうと、ちょっと拍子抜けしてしまうかもしれません。
ただ、エキスポシティで買い物したり、万博公園でピクニックするついでにほんの2〜3時間楽しむのならぴったり。特に小さい子どもがいる場合、これぐらいなら飽きずに最後まで楽しんでくれます。平日は年パスを買っていると思われる未就学児とその親子が結構いますし、遠足にきている小学生たちの姿もちらほら。
エキスポシティは魚だけじゃなく動物たちもいるので、子どもたちも気分が変わって最後まで楽しめるのかも。途中のワンダーモーメンツもプラネタリウムのようだし、「〜にふれる」ゾーン展開も、アーティストとのコラボで通常の水族館よりずっとわかりやすく面白い!
我が家は年パスを購入しすでに2回(合計3回)行きましたが、やはり図鑑で見るより実物を見た方が動物、魚の名前をすぐ覚えますね。さすが子ども、吸収力がすごい。
今のうちに、たくさんいろんな体験をして好きなものを増やしてほしい。将来は…水族館の飼育員になりたいとか言い出すかも…なーんちゃって!
お暑うございます!みなさまお変わりなくお過ごしですか?
今年の夏は本当に暑いですね。子供とお出かけも大変でしょうね。
その点ここなら涼しいし楽しいし勉強になるし…。
「いた!」「見た!」は関西弁で「まってぇ」は標準語
「いやぁ~」はどちらともいえないように読んでます。可愛いね。
私も2016年の1月に行って相当楽しかったです。
いろんな色のくらげといそぎんちゃくがお気に入り
あとチンアナゴとタツノオトシゴもいい。
観覧車が出来たらまた行こうって言ったのになぁ(笑)