Adobe Lightroom 4 レビュー(3)新しくなった基本補正パネルの使い方

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これまで、Adobe Photoshop Lightroom4レビューとして、Adobe Lightroom 4 レビュー(1)新機能のマップ+Eye-Fiの組み合わせは最強!Adobe Lightroom 4 レビュー(2)自宅や会社のエリアのGPS情報は除外する方法をアップしましたが、今回はLightroom 4で新しくなった基本補正パネルについてレビューしたいと思います。

Lightroom 8

Lightroomで現像する場合ほぼ確実にいじる部分がこの基本補正パネルです。Lightroom 3からアップグレードした時にここが変更された時、最初はかなりとまどいました。

Lightroom 3 の基本補正パネルについて

Lightroom3

こちらがLightroom3の基本補正パネル。露光量、白とび軽減、補助光効果、黒レベルの4種類があり、その下に明るさとコントラストがあります。

見ただけでどんな効果が現れるかが非常にわかりやすい名称ですよね。白とび軽減では、まさにそのまま、ハイライトの明るさ調整、補助光効果ではシャドウ部分の明るさ調整、黒レベルでは同じくシャドウ部分の暗さが調整できました。

白とび軽減

Lightroom Lightroom 2

それでは一つずつ見ていきたいと思います。まず、白とび軽減ですが、Adobeの公式サイトではこのように定義されています。

Adobe Photoshop Lightroom 4 * 画像全体の階調の調整

ハイライトが強すぎる箇所の階調を軟調化し、露光オーバーで失われたハイライト部のディテールを可能な限り再現

例えば、白とび軽減のスライダーを「0→100」にすると、こんな風に空部分や川の白とびしていたところが少しましになっているのがわかるでしょうか。

補助光効果

Lightroom 3 Lightroom 4

補助光効果については以下のように定義されています。

Adobe Photoshop Lightroom 4 * 画像全体の階調の調整

シャドウ部を明るくして、ブラックを豊かに表現したまま、ディテールを引き出します。設定を高くしすぎて、画像にノイズを作り込まないように注意してください。

例えば、スライダーを「0→52」にすると、影で真っ黒につぶれていた建物部分が補正され、ちゃんと窓や木々が見えるようになっています。

黒レベル

Lightroom 5 Lightroom 6

黒レベルは、Lightroom 4にもあるのですが、Lightroom 3の黒レベルとは少し違います。Lightroom 3の黒レベルは以下のように定義されています。

Adobe Photoshop Lightroom 4 * 画像全体の階調の調整

画像内のどの値をブラックとして出力するかを指定します。スライダーを右に移動するほどブラックの領域が広がり、場合によっては、画像のコントラストを上げるのと同じ効果が得られます。補正の成果はシャドウ部に一番現れ、中間調やハイライト部はそれほど変化しません。

例えばこの写真で黒レベルのスライダーを100(右へ移動)にすると、シャドウが強くなり、コントラストのはっきりした画像になります。ただし空や道などのハイライト部分は変化していないのがわかるかと思います。

Lightroom 4の基本補正パネル

Lightroom 4の場合、露光量とコントラストが最初にきて、その後「ハイライト・シャドウ・白レベル・黒レベル」というスライダーが出来ています。

ハイライト

Lightroom 9

ハイライトについては、以下のように定義されています。

Adobe Photoshop Lightroom 4 * 画像全体の階調の調整

画像の明るい領域を調整します。左にドラッグするとハイライトが暗くなり、「白とびした」ハイライト部のディテールが再現されます。右にドラッグすると、ハイライトが明るくなるとともにクリッピング量が最小限になります。

ハイライトは、Lightroom 3でいう「白とび軽減」機能と同じ機能もあるのですが、LR3では右に移動するだけでした。LR4では、左にドラッグ、右にドラッグと両方できるようになり、ハイライト部をどちらにも調整できるようになっています。

今回の画像でハイライトを左にドラッグすると、白とびが軽減され、建物の窓の部分がきちんと表示されているのがわかります。

シャドウ

Lightroom 11

Lightroom 12

シャドウ部分は以下のように定義されています。

Adobe Photoshop Lightroom 4 * 画像全体の階調の調整

画像の暗い領域を調整します。左にドラッグするとシャドウが暗くなるとともにクリッピング量が最小限になります。右にドラッグするとシャドウが明るくなり、シャドウ部のディテールが再現されます。

LR3では、補助光効果と黒レベルで調整していた部分ですが、LR4ではシャドウ部分に関してはこのスライダー一つで調整できるようになりました。

上記の画像二つとも、シャドウ部分を右にドラッグすることで影でつぶれていた枯葉や梁の部分が綺麗に描写されているのがわかります。逆に左にドラッグするとさらにシャドウが強くなります。

白レベル

白レベルの定義は

Adobe Photoshop Lightroom 4 * 画像全体の階調の調整

白レベルを調整します。左にドラッグすると、ハイライトのクリッピング量が減少します。右にドラッグすると、ハイライトのクリッピング量が増加します(大きなクリッピング量は、金属表面などのスペキュラハイライトに適しています)。

とあります。LR3にはなかったスライダーですね。

ちなみにクリッピングとは

Adobe Photoshop Lightroom 4 * ヒストグラムを使用した階調の調整

クリッピングとは、最も高いハイライト値または最も低いシャドウ値のいずれかにピクセル値をシフトすることです。クリッピングされた領域は完全にホワイトまたは完全にブラックになり、画像のディテールは失われます。基本補正パネルで階調調整用のスライダーを操作する際に、クリッピング領域をプレビューできます。

とのこと。

Lightroom 13

白レベルを+100(右にスライド)にした場合、ハイライトのクリッピング量が増加するので、カーテンの部分など画像のディティールが失われているのがわかるでしょうか。全体的にも少し明るめでコントラストが出ています。

Lightroom 14

白レベルを-100にした場合は、逆にハイライトのクリッピング量が減少しているため、カーテン部分のディティールが綺麗に表示されています。全体的に少し暗めになっています。

黒レベル

LR4の黒レベルは以下のように定義されています。

Adobe Photoshop Lightroom 4 * 画像全体の階調の調整

黒レベルを調整します。左にドラッグすると、ブラックのクリッピング量が増加します(より多くのシャドウを純粋のブラックに割り当てます)右にドラッグすると、シャドウのクリッピング量が減少します。

Lightroom 16

黒レベルを+100(右にドラッグ)にした場合、シャドウのクリッピング量が減少するため、影になっている部分のディティールがはっきりしているのがわかります。また、全体的に少し明るめになり、コントラストが失われています。

Lightroom 15

逆に黒レベルを-100(左にドラッグ)にした場合は、シャドウのクリッピング量が増加するため、影が濃くなり全体のコントラストも強くなっています。

LR3より統一感があり、わかりやすくなったLR4の基本補正パネル

LR3の「白とび軽減」「補助光効果」といった非常にわかりやすい名前がなくなりとまどいましたが、LR4のこの補助光パネルは、ハイライト部、シャドウ部ともに+補正ー補正どちらにもスライダーを移動させることができて、慣れればこちらの方がとても使いやすいです。

右にふれば明るく、左にふれば暗く、という風にすべての調整機能が統一されたのもいいですね。

地味ではありますが、いい変化だな、とこのレビューを書きながら改めて感じました。

Lightroom 17

ちなみに…しばらくはLR3の補正パネルも使いたい…という人のために、カメラキャリブレーションの処理のところで、「2012→2010」にすると以前の補正パネルが使えるようになりますよ!

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『Adobe Lightroom 4 レビュー(3)新しくなった基本補正パネルの使い方』へのコメント

  1. 名前:@yos0430 投稿日:2012/10/31(水) 12:46:40 ID:589fc6ab0

    Lightroomの基本補正はここで把握できますよ!まとめが秀逸です!私も目下勉強中なので助かります。http://t.co/6MZtOcoo

  2. 名前:そら (@sorarium) 投稿日:2012/10/31(水) 16:15:13 ID:589fc6ab0

    お、ありがとうございます! RT @yos0430: Lightroomの基本補正はここで把握できますよ!まとめが秀逸です!私も目下勉強中なので助かります。http://t.co/EdHCmIxr