【フォトレポート】安藤忠雄の設計による大山崎山荘美術館(新館編)

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ちょっと間があいてしまいましたが、前回の記事【フォトレポート】チューダー様式を模した「大山崎山荘美術館」(本館編)の続きです。

前回にも書いた通り、この大山崎山荘美術館の本館は、建築家・安藤忠雄が、既存の木材や建具等をそのまま利用・修理補修し、建設された当時の姿を取り戻しました。そして、この本館と併設する形で安藤忠雄が新たに設計したのが、「地中の宝石箱」と呼ばれる新館の美術館でした。

パンフレットによると、重厚な趣の本館と庭園との調和に配慮して、山荘の傾斜を利用し、 地下室として設計したそうです。

大山崎山荘

本館一階にある洋蘭の展示室から新館へはつながっており、地中の美術館へは、こんな風に木漏れ日が落ちる細いコンクリートの階段を降りてゆきます。

側面はすべて前面ガラス張りで、光と影がコントラストがくっきりとコンクリートに映し出され、とても美しい。

大山崎山荘

↓左側面の通路から、本館を眺めるとこんな感じ。

大山崎山荘

大山崎山荘

↓この通路の奥に実はエレベーターが設置されており、車いすの方でも美術館に直接降りることが出来ます。

大山崎山荘

↓また通路正面からは、この「地中の宝石箱」と呼ばれる円形の美術館(絵画の展示室、モネの睡蓮やルノワールの作品などが飾られていました)の上部が見ることが出来ます。真ん中の白い部分がトップライトとして、美術館内に光を取り込むしかけになっています。

大山崎山荘

↓本館の二階テラスから、新館を見下ろしてみる。

大山崎山荘

この季節もいいけれど、秋になれば燃えるような紅葉が見られてそれもいいですね。
大山崎山荘

大山崎山荘には、よく手入れされた広い庭があるのですが、そちらからは新館の正面を見ることが出来ます。新緑に埋もれつつも存在感のある新館。
大山崎山荘

実は内側(新館内)は、奥の部分が少し上がり階段になっていて、向こう側からもお庭が見られるように配慮されています。

大山崎山荘

大山崎山荘

↓上の写真でカップルが立っている位置から、撮影したもの。階段の一番下の右側にちらりと見えるのが、美術館への入り口です。人がわりと出入りしてるので、この写真を撮るのに苦労しましたw だって撮ろうとすると、人が出てきたり、入ってきたりするんだものー。

ちなみに、新館・本館ともに展示室内は写真撮影が禁止です。この廊下部分やテラスからの風景は撮影OK。

大山崎山荘

美術館内は円形になっていて、その側面に絵画が飾られていました。クロード・モネといえば、睡蓮のシリーズがやはりいっとう有名ですが、晩年の作品と、若い頃とはやはり同じ睡蓮でも少し切り取り方が違います。若い頃のモネは、どちらかというと、一歩ひいて、睡蓮がいくつも点在している風景を一枚の絵に描いていますが、晩年は、 ある一群のみをとらえていたり、睡蓮に対して目線が近くなっていました。

この美術館は地中にあるため非常に暗いのですが、出来れば、モネは、別称「光の画家」とも言われるほど光と色彩を愛した作品が多く、もう少し明るい場所で見られるとよいのではないかと個人的には思いました。

光が上部から射し込むセンター部分には、ルノワールの作品が展示されていました。ルノワールというと、肉感的で柔らかい女性の絵が印象的ですが、今回飾られていたのは、彼の小さな小さな子どもであったり、宗教的要素のあるものでしたが、ルノワールの優しい眼差しが絵を通じて伝わってきて、光の中にある絵にふさわしかったです。

この大山崎山荘美術館は、もともと個人の別荘として使われていたため、それほど大きい建物でも美術館でもないのですが、美しい自然環境の中にあってとても安らげる美術館でした。

大山崎には、 サントリーの山崎蒸溜所(工場)もあるので、美術館を出た後はこちらに行って工場見学してウィスキーを試飲、なーんてのもいいかもしれませんね。こちらは予約が必要ですけれども。ウィスキーが飲めなければ、大山崎からそれほど遠くない長岡京にある、同じくサントリーのビール工場見学もありかも。(笑)

アサヒビール大山崎山荘美術館
住所/〒618-0071 京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字銭原5-3
TEL/075-957-3123(総合案内)
FAX/075-957-3126
開館時間/午前10時~午後5時
休館日/月曜日

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