「古都京都の文化財」として世界文化遺産登録されている寺社仏閣の一つ、「下鴨神社」へ行ってきました。
ここの「糺(ただす)の森」では毎年「納涼古本市」が開催されており、夏、蝉しぐれの中、うっそうと茂る緑に囲まれて古本を探す、という体験は、とにかくぞくぞくするような体験で、京都に夏にくるのならばぜひオススメしたい体験です。
春のみやこめっせ、秋の知恩院の古本市と、京都では年に3度大きな古本祭りが開催されるのですが、私はこの夏の古本市がいっとう好きです。(→sorarium : 京都 下鴨納涼古本市2005)
さて、京都駅から東へとひたすら歩いて、京阪「七条駅」から京阪電車に乗り、「出町柳駅」で降りて橋を渡れば、下鴨神社への参道はすぐそばに。
16時頃だったので、人もまばらでした。三が日とはいえ、八坂神社などはものすごい人だと思われ、人混みが苦手な私は、あまり人がいなさそうな神社を選んでみたのですが、正解。
ちなみにこの「下鴨神社」は正式には、賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)と言います。その名の通り、京都で最も古い神社なのですが、この下鴨神社は賀茂川と高野川に挟まれており、この賀茂川の下流部分にあるため「下鴨神社」と呼ばれるようになったとか。
この賀茂川と高野川は出町柳で合流し、「鴨川」へと名前を代え南へと流れてゆきます。
門をくぐり、すでに夕方だったため暗い「糺(ただす)の森」を抜けると(屋台も並べられています)、再び朱の門が。そこを通り抜けると、中で宮司さんがたき火をしており、人々はここで束の間の暖をとります。
↓楼門の手前にあるのが「相生社」。こちらは縁結びの神様がいらっしゃいます。この写っている木は、「京の七不思議」にもあげられているご神木「連理の賢木(れんりのさかき)」。二本の木の梢が途中でくっついてしまっています。
このご神木、枯れてしまうと次の世代が「糺(ただす)の森」に生まれると言い伝えられており、現在は四代目。
↓楼門(ろうもん)・ 楼門回廊(ろうもんかいろう)
重要文化財。この門をくぐり境内へと入ってゆきます。
↓境内側から楼門回廊を見てみる。うーん、絵になるなぁ。
↓門を入ると、すぐ前に現れるのが、「舞殿(ぶでん)」
葵祭に勅使が祭文を奏上する建物で、舞が舞われるためこの名前がついたとか。
↓舞殿の右手奥にひっそりとあるお社が、「御手洗社」「御手洗池」
土用の丑の日、御手洗川へ足を浸して疫病や病い封じを祈願するのだそう。「足つけ神事」が行われます。ちなみに、お手洗い、ではなく、「みたらい」。このみたらい池の底からわいてきた泡をかたどったのが「みたらしだんご」。
なので、この小さなお社には、京都のみたらし団子やさんがお供え物をしておられました。
↓この御手洗社の階段のところに座って、楼門の方をみたのがこちら。池に移りこむ木々や橋が美しいのでオススメ。
↓黄昏時。ざわつく森へと帰る烏たち。
そして、生まれ年の干支を祀っている小さな社があったので、私は「午年」、午の神様に守護していただけるようお祈り。もちろん本殿にも。
日本はいつの間にか仏教になってしまったけれど、実は古来日本は神道だったんですよね。八百万の神様が宿っている、という考え方。木にも草にも、水にも土にも、傘やわらじや、茄子や大根にも、どんなものにも神様がいる。私はわりとこの考え方が好きなんです。
ちなみに、しめ縄がぐるりと巻いてある太いご神木や、ここから先は立ち入れないように、としめ縄がはってある神社がありますよね。これは「神様のおわす神域だから、不浄なものが立ち入らないようにする魔除け」の意味があるのだそう。
ただ、逆に日本の神様には罰を与えるおそろしい神様もいるので、そういった神様を祀っている社においては、逆に人々は、どうかこちら側へは出てこないでくださいと、結界をはるということもあると、確か漫画「八雲立つ」で読んだ記憶が…。ちょっと曖昧。
何にせよ、神社というのは神域、という気がしますね。ちょっと緊張します。とにかく、初詣を無事に済ませ(近所の神社にも、元旦の真夜中に行ったので、初詣、では実際にはないのですが)、ほっと一息。じゃぁ、ちょっとお買い物でもと四条河原町へと繰り出したのでした。
ところで、最近よく聴いている徳永英明の「VOCALIST」。この一曲目に入っている、中島みゆき「時代」のカバーがとにかくよい。
徳永英明のこの声と、ピアノの音があってこその、このアルバムだと思います。素晴らしいカバーアルバム。
今はこんなに悲しくて
涙も枯れ果てて
もう二度と笑顔にはなれそうもないけどそんな時代もあったね、と
いつかはなせる日が来るわ
あんな時代もあったね、と
きっと笑える気がするわだから今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう
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SHIMOGAMO JINJA (オフィシャルサイト)
ウェブタウン京都 | 下鴨神社
下鴨神社
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