本棚が構造体になる。みかんぐみの「上原の家」

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Windows Live Writerを使って初投稿。うまくできるかな。

uehara 以前、Casa BRUTUS 2005年2月号「最強最新!住宅案内2005」に掲載されていた、建築設計ユニット「みかんぐみ」の「上原の家」。

最近自分が家を建てるなら、どんな家がいいだろう、と考えていて、思い浮かぶのがこれだった。見た時も、あ、これはいいな、と思ったんだけれどそれから二年ぐらい経っているのに、未だに印象に残っている家です。

この写真はプレミアム建築家:みかんぐみ |建築家の住宅をプロデュース ザウスに掲載されているもの。ちなみにみかんぐみとは、同サイトの説明によると

みかんぐみは、1995年NHK長野放送会館の設計を機に結成された、加茂紀和子氏、曽我部昌史氏、竹内昌義氏、マニュエル・タルディッツ氏の4人の建築家による建築設計ユニット。

ところで、なぜ、「みかんぐみ」という名前なんだろう。ちょっと変わった名前だよね。「ゆず」みたいなね。

アートコラム artgene.plus|OCNアート artgene.(アートジェーン):Vol.4 「みかんぐみ」 の仕事

ある日、当時のメンバーの1人が、別のメンバーの家に電話をかけたところ、保育園生の娘さんが出て、 「私ねえ、来年、みかん組になるの」 と 「みかん組」 の話ばかりして、ぜんぜんお父さんに代わってくれなかったそうなんです。

それで、そのメンバーが業を煮やして、 「それじゃあ、お父さんに、事務所の名前みかんぐみになったから、って言っておいて」 と電話を切った、というのが始まりです(笑)。

そんな適当な。(笑) でも可愛い。 

で、この「上原の家」の特徴は、というと、構造自体が「本棚」になっているということ。この発想がすごく面白いなぁと思って。最初は施主も建築家も「本」のことはほとんど考えていなかったらしい。それよりもここの敷地は間口が狭く、それをどうおさめるかという方に意識がいっていたそうなんですが打ち合わせを重ねるうちに、思っていたよりもずっと「本」の収納をどうするかという問題が大きくなってきた、と。資料として本を残す必要がある仕事らしいので、捨てることは出来ない、だからといって「書斎」を作るという消極的な手法にはしたくなかったと。と、いうわけで考えついたのが、本棚そのものを構造にすればいいんじゃないか、と。

プレミアム建築家:みかんぐみ |建築家の住宅をプロデュース ザウス

この住まいに設えられた大きな本棚は、建物の構造体の役割を果たしている。変形H鋼の本棚の間には、パネルをはめ込んで床をつくり、本棚の外側に断熱パネルを貼り付けて外壁としている。

上原の家 : みかんぐみウェブサイト

都心の住宅密集地に建つ個人住宅です。住まい手が仕事柄持ち物が多いことから色々と物が収納できる本棚をスチールプレートでつくり、それを構造体としています。

実際、出来たのは上の写真のような部屋。jt:新建築住宅特集「上原の家」でも見られます。

あぁー、いいなぁと思って。まるで同じ家ではなくても、こういう発想ができる人に建築を頼んでみたいなぁと思いたくなる家です。

DSC02635 ま、でも書斎は書斎で私は好きだけどなぁ。司馬遼太郎記念館の書斎は憧れ。

左の写真がそう。すごい蔵書数、さすが司馬遼太郎!この司馬遼太郎記念館の設計は安藤忠雄。一回行ってみようと思いつつ、未だ行けてません。大阪なんでそんなに遠くもないし、まぁ、そのうち行くつもりです。

これは地下一階、地上二階、安藤得意の鉄筋コンクリート造の建物です。こちらのサイト「司馬遼太郎記念館」では圧倒的な書庫の写真が見られます。

あと、みかんぐみは京都の京都市文化博物館仮説カフェも手がけたようです。この文化博物館は三条通にあるんですが、東京駅やflowing KARASUMA(sorarium : 北國銀行をgrafがリノベーション「flowing KARASUMA」)をてがけた辰野金吾氏の作品。で、そこに仮説カフェを設置するにあたって…

アートコラム artgene.plus|OCNアート artgene.(アートジェーン):Vol.4 「みかんぐみ」 の仕事

この建物の特徴が赤煉瓦に白い線が入った 「辰野ストライプ」 なんですね。このストライプにマッチングしないものを作ってしまったら、僕らはたぶん建築業界で食っていけなくなる(笑)

で、どうしたかというと、

椅子から屋根まで、1:1の正方形か、1:2の長方形からなる、厚さもプロポーションも、全て同じ比率、形、色で統一しました。この屋根のことを、僕らは 「テーブルのお化け」 って呼んでいる

この仮説カフェは今はもうないんですけど、ちょっとしたオブジェみたいで面白いです。

みなさんには、印象に残る住宅や、なんとなくイメージする家ってありますか?

 

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2005年 02月号
マガジンハウス (2005/01/08)
おすすめ度の平均: 5.0

5 日本の住宅のアニュアルとして毎年読みたいかも。

 

司馬遼太郎記念館
大阪府東大阪市下小坂3丁目11-18

地図画像

京都府京都文化博物館
京都市中京区三条高倉
TEL/075-222-0888

地図画像
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