NHK「プロフェッショナル」明日から使える仕事術スペシャル

昨夜の、NHKの「プロフェッショナル　仕事の流儀」は“明日から使える仕事術スペシャル”だった。

今まで番組に出てきた人が冒頭にうつっていたので、あぁ、ADの佐藤可士和氏やライティング・デザイナーの内原智史氏も出てくるかな、とちょっと期待をして見ていたのですが、期待以上でしたね。

例えば、プレゼンの手法。

・20分間のパワーポイントを使ってのプレゼンなら、一枚の紙にまず20コマを書く。
　→必然的に一枚一分の長さで話す。他人の話を聞くときにのみこみやすい長さ。
・グラフや絵で、視覚的に訴える。
・起承転結
　→「起」はもちろん、現代の動向等。
・接続詞を使う
　→学生のプレゼン模様が写っていたのですが、下手な人は言葉につまると「ええと」「そして」という言葉を使う。
　そこを、「しかし」「ここで重要なのは」と接続詞を使うこと。
　特に、次が必ず聞いて欲しいことなら、絶対に注意を促すために。
　コマ　と　コマ　の間に。

例えば、手帳。

ライティングデザイナー内原氏の手帳は、スケジュールが４色で色分けしてあった。彼の回は見たし、DVDにも録画したけれどすごくよかった。あの平等院ときたら！平等院鳳凰堂そのものではなく、周囲を取り囲む「水」にライトをあてるだなんて。光と水の中で幻想的にゆらめいている。あれは実際見てみたかった。あと、「お！」と思ったのは、さすが光を扱う人。メモ帳に「灰色の画用紙」を使う。中間色故に、光も、そして闇も表現できる。光は白で、闇は黒で。

デザインに取りかかるとき、内原は灰色の画用紙に絵を描く。灰色は、いわば夜の薄暗いイメージ。白や黄色の色鉛筆は光を表す。黒いサインペンは、より深い影を表す。白い画用紙だと影しか描きこめないが、灰色ならば光も影も両方描ける。

で、手帳。社内の仕事、社外の仕事、スタッフの仕事、外部との打ち合わせ、これを4色で書きわける。そうするとぱっと見て、流れが感覚的に掴める。ちょっと面白い。

そして、ホテルや旅館の再建コンサルタントの星野佳路氏。これが一番興味深いし、やってみようかしら、と思った。

何もかもをデジカメで撮影して紙の書類をもたない。なるほど。それは、例えばホワイトボードに書かれたものでもそうだし、書類であっても。（書類なら、スキャニングしてPDFで保存して書類は破棄。）

そうして、撮影した画像は日付とプロジェクト名だけ書いたフォルダに入れておく。

昔はパソコンの中からファイルを探すのに何時間もかかる検索システムだったし、こういうやり方は余計時間がかかったかもしれないが、今はデスクトップ検索はどんどん進化して、一文字書きかけただけで検索してくれるツールがある。google desktopしかり、yahoo desktopしかり。

この人は名刺も何もかもをデータ化している。そういえば、私の知り合いにも名刺をデータ化している人がいたな。確かに便利ですね、営業だとノートパソコンは必須だろうし、それならこの中にデータを何もかもいれてしまったほうが効率的。この名刺画像にラベルさえつけておけば、あとはパソコンが自動的に検索してくれる。

もちろん、PCをいちいち立ち上げないといけない、という手間があるので一概に素晴らしい、とは言えないけれど、例えば頻繁に使うデータならデジカメのメモリーに保存して、このメモリーは名刺用とかってわけておくのも手だなぁと思ったりして。今のデジカメなら、大きく拡大できて鮮明にうつりますし。実際、私はよく気になるショップの地図や記事をデジカメで撮影して保存している。すごく楽。

最後は佐藤可士和氏。
引っ越したのは知ってましたが、新しい職場を見るのは初めて。前の職場はよく雑誌でもとりあげられてましたが。penやaxisもぱらぱらと見ただけなんで、もしかしたらのってるのかな。

来客用のスペースが、まるで中世のお城のディナーテーブルのように縦に長い。ただ、迎えるだけの場所ではなく、プレゼンを行うスペースでもあり、ある種の緊張感が必要なのだ、と言う。天上にはスポットライトがあてられる照明が。これ、夜のプレゼントだと真っ暗にしてそこに照明だけあてたりして、ほんと、演出家だな。

【内原さんに関連する記事】
・UCHIHARA CREATIVE LIGHTING DESIGN INC.
・六本木ヒルズ：ライティングデザイナー内原智史氏に聞く！
・日光金谷ホテル内原智史氏のデザインによるライトアップを実施中
・茂木健一郎クオリア日記：プロフェッショナル仕事の流儀内原智史
・内原智史 – Wikipedia

【関連サイト】
青蓮院門跡
 内原智史デザイン事務所