美観地区にある、古いモノクロームの写真を販売する「倉敷classica(クラシカ)」。
写真だけではなく、オリジナルのステーショナリーや雑貨も販売されています。
お店の暖簾に描かれているロゴマーク…何かに似てませんか?
倉敷の美観地区と言えば、白壁、そして「なまこ壁」。
なまこ壁とは、一体どういう物なのかというと、外壁仕上げの一種で「主として正方形の瓦を張りつけ,目地を埋める漆喰を盛り上げているものをいいます。この目地漆喰の断面は半円形で,なまこ形に似ている」から、この名前がついたとか。(文化財保護課:蔵の意匠(美観地区)・なまこ目地瓦張参照)
写真で見てもらうとよくわかると思うのですが、白い目地(めじ)がすこしもこっと平らな部分と比較して盛り上がっているのがわかるでしょうか。
元々、大名の屋敷や蔵などで使われていたらしいですね。「倉敷」という名前は「蔵屋敷」から来ているという一説もあるほど、昔は蔵が多い一帯だったそうです。そんなわけで、美観地区ではこういう壁の建物がずらりと建ち並び、とても趣があります。
で、この「倉敷クラシカ」は、その「なめこ壁」をモチーフにロゴを作られたのでは、と思うのですが。こちらのお店は「店主を中心とした家族で構成されるアートユニット」だとサイトに書かれていましたし、自分たちで考えられたのかもしれませんね。
お店の中心にあるのは大きな古いアメリカ製のテーブル。昔はそれをダイニングテーブルとして利用されていたそうなのですが、小さなお子さんがテーブルの角にぶつかったりして危ないから、と展示用として使われているのだそう。
そのテーブルの上にずらりと並べられてるのは、古い倉敷の街並みを撮った白黒写真。昔を知らない私が見ても、なんだか懐かしく、暖かい気持ちになるような写真ばかりでした。
壁際にはオリジナルの雑貨や色々な作家さんのミニブックなどがずらりと並べられていて、クラシカオリジナルトートバッグなんかもあります。
棚には、ファイヤーキングのマグカップがさりげなく置かれていたのですが、どうやら、店主のご夫妻は、古いアメリカの家具や食器がお好きなよう。
そして、一番素敵なのは、この「手紙を書く場所」。地元の情報誌で表紙を飾ったのがこれです。葉書と切手を購入し、店主の方から万年筆をお借りしてから、ここに座って旅先から親しい人へ思いを馳せて、一枚を書き上げる。うーん、たまらない(笑)
書き終えると、店主の方が記念スタンプを押してくれるので、それを持って近くのポストに投函です。
旅先からの葉書って、もらうとすごく嬉しいものですよね、というか、私はとても嬉しい。その葉書と一緒に旅先の香りや音まで聞こえてきそうで。
ちなみにこの机は、もともとはドレッサーとして使用されていたものなのだそう。もちろんこれも古いアメリカの家具です。
写真を撮ってもいいですか、とお願いしたら快く了承してくださったので、何枚か撮影している間に少し奥様とお話しさせていただいたのですが、気さくで明るい方で、色々お話しを伺えて楽しかったです。
ありがとうございました。
このお店、有名な蟲文庫さんのお店の真ん前です。
寄られた際には、ぜひクラシカさんに寄って旅先からの葉書を友人に送ってみてはいかがでしょうか。
倉敷classica(クラシカ)
住所/岡山県倉敷市本町14-2(倉敷美観地区)(google mapで地図を見る)
営業時間/11:00-18:00
定休日/火曜日(祭日除)