[香港旅行記 15.建物編] 圧倒される香港の銀行建築

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忘れた頃にぽつぽつ書いていきます。まだ終わらない香港旅行記。(笑)

香港といえば、夏と冬にブランドショップの大セールが行われるため買い物天国というイメージが大きいかもしれませんが、実は、香港の建築もすごいんです。特に、紙幣を発行している二大銀行には圧倒されました。

まずは、1985年、ノーマン・フォスターの設計で建築された、世界最大級の銀行「香港上海銀行香港本店(HSBC)」です。ちなみに、ノーマン・フォスターは、香港国際空港(移転後の方)の設計も手がけており、プリツカー賞も受賞しているイギリスの建築家。

HSBC 香港上海銀行 香港本店

当時の最先端の技術をつぎ込んだ、HSBC。

香港上海銀行・香港本店ビル – Wikipedia

超高層ビルとしては世界初となる吊り構造を採用した(その為、このビルの床に立つと時々揺れるような感覚に陥る事がある)。またガラスを多く利用している点では、現在のミニマリズム建築にも通じる。自然光を多く取り込めるようにするなどの点は、エコロジーを目標とした超高層ビルとして後にフォスターが設計する事になる、ドイツのフランクフルトに建設され1997年に完成したコメルツバンクのコメルツ銀行タワー(Commerzbank Tower: 300.1m)へと繋がる建築思想をも伺える。

こちらが、正面。一階(Ground Floor)は吹き抜けになっていて、この日は休日だったせいか、たくさんの女性たちがシートをひいてピクニック!

hsbc-people

まさか銀行の一階で?!と目を疑いましたが…

hsbc-lunch

こんな感じで牧歌的にランチ中。見たところ東南アジア系の人たちが多かったです。ところで、なぜ一階が吹き抜けになっているかというと、ちゃんと理由があって、この建物が「風水」に基づいて建てられているからなのでした。

香港上海銀行・香港本店ビル – Wikipedia

香港上海銀行新社屋を設計する際に、フォスターは風水師の指南を仰ぐよう、施主の香港上海銀行側から申し受けたとされている。地上階のピロティや、ここにあるゆるやかな段差は、建物を貫通する『龍の道』を遮らないようにする意味合いがあるとされる。また側面の鉄骨を当初下向きに設計した所、風水師の指摘により上向きに修正されたと言う。

この建物が、風水でいう「龍の道」(気の流れ)の上に建っているので、それを断ち切らないようにした、というわけですね。香港や中国では、「風水」は根強い風習として残っているようです。

hsbc-back

夜にも、この前を通ってみると…

0808241800

下にいた人たちは、ずいぶんまばらになっていました。なんというか、結構ゆるいですね。日本だと、ロープか何かで締め切られてしまいそうですけど。

さて、香港二大銀行のもう一つが、I.M.ペイの設計による中国銀行(Bank of China Tower)です。I.M.Peiといえば、滋賀県ではMIHO MUSEUMを設計していますし、何より有名なのが、ルーブル美術館のガラスのピラミッドでしょう。

bankofchina

先ほど、風水の話をしましたが、実は、香港返還年にこの中国銀行が新しく建てられ、これをきっかけとして「香港風水戦争」が起こったそうです。というのも、この形は三角形をしていますよね。これが「毒を塗られた剣の象徴だ」と言われ、HSBCと比較し風水論争になったとか。

で、HSBCではそれに対抗して、屋上に窓ふき用ゴンドラを設置し、これを二つの大砲に見立てて「撃退する」意味をもたせたとかなんとか…。まぁ、このあたりは、噂の部分もあるのでなんとも言えませんが。

それはともかく、中国銀行は夜の方が見応えがあります。光の線が、てっぺんに向かって伸びていくんですよ。とても銀行とは思えませんw

bankofchinabuilding

bankofchina-old

ちなみに、こちらも中国銀行です。最初の方は「Bank of China Tower」と呼ばれていますが、こちらは「Bank of China Building」。夜の写真の後ろにピンク色のネオンが見えると思いますが、あれがHSBCです。すごいね。

そして、これが「国際金融中心(International Finance Centre)」。地上415.8mと香港で最も高いビルで、世界でも五番目に高い超高層ビル。

ifc

ピークトラムから眺めると、このビルが一番よく目立ちます。この設計は、シーザー・ペリによるもの。東京のNTT東日本社屋や、大阪の国立国際美術館なども設計している建築家です。カーネギーホールタワー、ワールドファイナンシャルセンター、羽田空港第二ターミナルなどが有名でしょうか。

香港はすごく高層ビルが多く、あとマンションも超高層で同じ形のものが立ち並んでいるので、なんというか、銀河鉄道999で別の惑星に降り立ったような、そんな気分になって、すごく興奮しました。

建物を見てるだけで、かなり楽しかったです。

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『[香港旅行記 15.建物編] 圧倒される香港の銀行建築』へのコメント

  1. 名前:こねこ 投稿日:2009/01/15(木) 12:44:48 ID:89d82ca68

    銀行の1階での風景は以前の記事で読みましたけど、何度見てもビックリします!
    「龍の通り道」って聞いて、スケルトンな龍がすぅいっと通り抜けていくのが見えたような気がしました。
    床が揺れるって、橋の上で信号待ちしてる時みたいな感じでしょうか?ちょっとそこで仕事はしたくないですね。

    ピンクのネオンが銀行?と最初の写真と何度も何度も見比べました(笑)
    本当に、高くておしゃれ?なビルがたくさんあって楽しそうな街ですね。

  2. 名前:Edward's Diary 投稿日:2009/01/15(木) 13:27:53 ID:50e47db0f

    香港風水戦争Ⅱ

    前回の「香港風水戦争Ⅰ」の続きである。

    何を隠そう、レイモンドロー老師曰く、「香港風水戦争は最初から存在しなかった!」のだった。EdwはHSBCの屋上にある「大砲」と呼ばれるも…

  3. 名前:ひろゆきんこむ 投稿日:2009/01/15(木) 23:19:12 ID:f21505647

    きれいなデザインのページですね。

    真似したくなりました。

  4. 名前:そら 投稿日:2009/01/16(金) 02:22:12 ID:205032dce

    >こねこさん

    たくさんの女性たちが座ってる写真の記事ですかね?
    あれは、銀行ではなく近くのショッピングセンター街だったんですよ。そこが歩行者天国になっていて。
    まぁそれならわかりますけど、銀行ですよー。
    日本で言ったら、日銀のようなところであんな光景は…
    想像できません。(笑)

    吊り橋のような感覚を味わいながらの仕事は…
    ちょっとストレスですよねぇ。怖い!
    でも龍が下を通ってるって感覚は、なんだか恐ろしいような誇らしいような…そんな気分になりそうです。

    そうそう!
    そのあたり、日本とは随分違いますよね。
    見てる分には、楽しかったです。うん。

    香港はオススメですよー。是非一度行ってみてください。

  5. 名前:そら 投稿日:2009/01/16(金) 02:24:39 ID:205032dce

    >ひろゆきんこむさん

    今晩は。
    この膨大なネットの海の中から、うちのサイトへようこそ。

    どうもありがとうございます。
    テンプレートを少しいじらせていただいて
    使用しています。

    テンプレートを配布してくださってる
    wp.vicunaさんはもっと素敵ですよー。