子宮筋腫核手術の記録(6)手術当日!麻酔・腹腔鏡下手術・地獄の術後のこと ※患部画像あり

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いよいよ手術の当日。今回は、朝の過ごし方、手術室に向かうまで、手術室の中のこと、そして相方がみた切り取られた子宮筋腫(画像あります)、術後のことを書いてみました。

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準備万端!いざ、手術室へ向かうもエレベーターが来ない!

朝6時前に起きて水飲んでおこうと思ったのに、ふと気づいたら6時15分…!あぁぁぁ、もう飲めない。6時からは絶飲なので、何も飲めません。採血が一本。朝にも浣腸があって、お腹の中はからっぽ。

通常の面会時間は、平日は14時からなので面会者は病室に入れませんが(産婦人科病棟は、免疫力の弱い新生児がいるため、事前に登録された家族しか入れません。常に扉がロックされており、ナースステーションで面会のたびに言わないと開けてもらえない)、手術の日は特別です。

相方もなかなか眠れなかったようで8時過ぎにこちらに到着。

私も緊張しているけれど、相方も相当緊張している様子!

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上半身は裸の上に事前に渡されたガウンのような術着を着ますが、パンツとルームウェアのズボンはそのままでいいということで、オペ室までその格好で行くことに。着圧ソックスはここで履いていきます。足の甲の一部に穴があいているのが、なんか不思議。

看護師さんが来る前に、前日書いておいたお手紙を相方に渡しておきました。

相方
えー、もう、そういうのやめて。大丈夫だから…。

と嫌そうな顔してましたけど、万が一だから。無事に帰ってきたら、返してもらうから(笑)

9時手術スタートなので、9時には手術室に入って横になっていないといけないため、10分ぐらい前に病室を相方と看護師さんと一緒に歩いて出ました。

ちょうど主治医の先生にも会ったので、今日はよろしくお願いします、と挨拶してエレベーター前へ。

エレベーターは3機あり、そのうちの1機は特殊なボタン操作をすると手術室直通になるエレベーターで、おおお、隠しコマンドー!と密かに興奮しました。

が、押したにもかかわらずなかなかエレベーターが来ない…!

どうやら9時前は手術予定の人がいるのでエレベーターも混み合っている様子。5分ほど待ってもなかなか来なくて、ナースステーションに入っていった主治医が

ドクター
あれ?まだいてたの?

とびっくりして声をかけてきました。

階段で行くという手もあるみたいなのですが、手術前に転んだら大変なので、ということで結局しばらく待って、ようやく中へ。一緒に他の患者さんが入ってこようとしたので、看護師さんが「すみません!こちらは手術室へ行きますので!」と断り、そのまま手術室のある階へ。

乗り込んだ扉とは反対側の扉が開いて、これもなんだか秘密のアジトに行くみたいで、おおおお、と興奮しました。エレベーターが到着したら、右手に家族が待つ部屋があるので、そこで相方とはお別れ。「頑張って!」と声をかけられて「行ってきます」と笑って、自動ドアの向こうへ。

はー、緊張してきた!

自動ドアの向こうはすぐ手術室なのかと思いきや、そこから更に広い部屋を横切っていくと、いくつか手術室が。そうか、私だけじゃないよね、手術するのは、とここで気づきました。

よくドラマで見るドクターが手を洗う深いステンレスの手洗い場を横目に歩いていくと、何人かのスタッフさんがいて、さらに自動ドアが。ここで看護師さんにキャップを渡されたので髪の毛をまとめてしっかりかぶりました。

いよいよ手術室の中へ

ドアを開くと、女性の看護師さんが5〜6人いて、ひとりひとり名前を言って「よろしくお願いします」と挨拶をしてくれました。そのままついていくと、いよいよ手術室!ここにもたくさんのスタッフがいて、手術ってこんなにたくさんの人が関わる大仕事なんだなぁと他人事のように思いました。

幅の狭い手術台に上向きに横たわると、いろんな人が挨拶しながら「心電図つけますねー」「血圧計を右腕に巻きます」「酸素を計測するものをつけますね」「モニターつけます」「点滴するのでチクっとします」と四方八方から言われて、ちょっと混乱していると、最後に酸素マスクをつけられました。

それから「麻酔いれまーす。少し冷たく感じますよ」と言いながら麻酔薬を注入されたのですが、左腕がなんだかひどく痛いしびれる冷たい…と思って、あーもうやめてほしいな…と思っているところで意識が飛びました。

数字を数えてください、とか無かった!

ちょっとやりたかったな〜。

このシーンや、この後何が行われたのか、が一番下で紹介している「麻酔科医ハナ」一巻で描かれてます!これ、読んでから手術台に上がったら、ちょっと怖かったかも(笑)

患部写真

手術時間は、オペ室に入ってから4時間ぐらいと言われていましたが、出血も少なかったようでスムーズに手術は進み、先生がオペ室から出てきて相方に切り取った患部を見せてくれたのが11:40。

9時スタートだったので、3時間かからず、といったところ。

ドクター
今、麻酔を覚ましているのでもう少しお待ちくださいね。これが、切り取った子宮筋腫です

といって、トレイにのせた患部の上にかぶせていた布をさっととって見せてくれたのがこちら。

↓↓↓

切り取った患部の写真にリンクを張っています。ちょっとグロいので、貼り付けるのは遠慮しました〜。見たい人だけクリックしてどうぞ。。

リンク 切り取った子宮筋腫の写真

なんと300gもあったそうです。えー!お肉のパックじゃないんだから…。ちょっとすごいです。

麻酔から覚めた後のこと

麻酔から覚めた時は、ぼんやりと意識はあるものの、目が開けられない状態でした。そのままストレッチャーで運ばれている感覚の中で、相方が

相方
手術、終わったよ

と言っている声が聴こえて「わかってるし…」と心の中でつっこんでました。

そのまま病室へ着いてベッドへ移動させる時も、看護師さんや相方が声をかけてくれてるのはしっかり聴こえているんですが、どうしても声が出なかったです。

全身には、左腕に点滴、尿管、胸には携帯用の心電図モニター、カーフポンプ、酸素マスクと全身管だらけ。

カーフポンプとは、ふくらはぎから足首までを覆うタイプのフットポンプです。術後は自分で足を動かすことが難しいため、血流が滞り血栓ができやすくなります。この血栓が、起き上がったときなどに肺に急に流れて起こるのが「術後肺血栓塞栓症(俗に言うエコノミー症候群)」です。命の危険がある重大な症状なので、それを防ぐために、術後はフットポンプをつけ血液の循環を促します。

ようやく目をうっすらと開けられても、何もできない。水も飲めない。水が飲める許可が出るのは、次の日の朝です。

痛みは鎮痛剤のおかげかそれほど感じないんですが、全身が重い。

相方がずっと面会時間ぎりぎりまでついていてくれました。ありがたかった。自分では管がついていることもあり、全く動けないので、暑い、寒いで冷房を調節(個室なので、冷房の強弱スイッチがある。大部屋の場合は、他の方との兼ね合いがあるので患者が調節はしてはいけない)してくれるのもありがたいし、吐いたあとの始末をしてくれるのも助かるし、何よりついていてくれるだけで安心しました。

ついていても何もできない、って付き添いしてくれる人は言いがちですが、いや、いてくれると助かることって結構あるんですよ。看護師さんをわざわざナースコールで呼ぶほどではないけど、やってくれるとありがたいこと。

帰る前に、カーテン閉めてもらって、水筒にミネラルウォーターをいれてもらったり。水は飲めないけど、吐いたあとに口をゆすぐのに生ぬるい水じゃなくて、すっきりしたミネラルウォーターでゆすぐだけでちょっと楽になりました。

こういうの、看護師さんが貸してくれるんですけど、枕元には置けないし。

痛みと吐き気について

寝返りなどは動けるんだったらしてもいいと言われていましたが、やはりちょっと身じろぎするだけでずきっとお腹が痛みます。

それは我慢できるにしても、ずっと同じ体勢で寝ていると腰が痛いので少し右を向くと今度は吐き気がしてきて吐く。右を向いても左をむいても、気持ちが悪くて吐くんですが、胃には何も入っていないので何も出ない。唾液か、どろっとした胃液だけ。これが一番つらい!

もちろん吐き気どめを点滴のチューブの間から入れてもらったんですが、私はもともと吐き気どめが全然効かないタイプなのか、だいたい他の症状で入院してる時も吐き気がひどくて同じように吐き気どめをしてもらっても、一切効果がないんですよね…。

今回も同様で、吐き気どめをしてもらっても、ひたすら吐いてました。

麻酔の副作用です。

一度吐き気どめを入れたら6時間ぐらい空けないといけないみたいなんですが、あまりに吐き気がひどくて、ずっと吐いて吐いてだったので、看護師さんが主治医に聞いてくれて4時間おきに入れてくれました。

入れてくれて少しだけ楽になるときもあったんですが、またすぐに吐き気が襲ってきて、相方が帰ってしまってから、朝があけるまで、基本一人で起き上がることもできないので、自分で容器を変えることもなかなかできないし、体温調節がうまくいかなくて、暑くなったり寒くなったりを繰り返して、首元は汗だく。

さらに肩と首のこりがすごくて(これは、お腹の中に炭酸ガスを入れるためになる人もいる、と術前に説明を受けていた通り!)、これも吐き気の原因だったのでは、と今は思ってます。

夜が長かった。

とても長かった…。

どうせ一睡もできないだろうと思って、iPhoneで音楽を聴こうとしたんですが、リラックスするどころか余計な情報が頭の中に入り込んでくるのが辛くてすぐ止めました。意味なかった!

あまりにしんどいので、相方にライン。

坊、寝た?

なんか坊くんの可愛いエピよろ

そしたら寝れるから

寝たけど、さっきちょっと起きた。トントンしたらまた寝た

「じゃがいも、ください」と言うから

かぼちゃとじゃがいもの煮付けのじゃがいもあげたら

「これ、いらない!これイヤ!」

と言うから、ばぁばと「?」になってたら

冷蔵庫のポテサラのこととわかり、出すと満足

それまで、全然なにも食べようとしなかったくせに、完食

ばぁばと、体調悪いんやろうかと言ってたんやけど

食欲ないから

ポテサラだすと超満足

よくポテサラってわかったね

じゃがいも、ください

ポテト

ください

ちょっと癒やされた(笑)

朝方、ようやく少しだけ吐き気がましになりましたが、そのままほぼ一睡もできずに朝を迎えました。

一番気になったのが、やはり尿管。ズキズキ傷むし、抜けないか心配だし、刺激されてずっと尿意があるのに出せない感覚が続いていて、これも気になって眠れない原因の一つでした。

正直、もう二度と手術なんてしたくない、と思いました。

しんどかった!

次回は、手術翌日の話です。

文中でも紹介した「麻酔科医ハナ」。麻酔科医が主人公の漫画なんですが、実際に手術室で行われていることが克明に記載されていて、なるほど、私が意識がない間、こういうことをしてくれてたのか!というのがよくわかります。
2巻では、緊急帝王切開になった妊婦やヘルニア患者の腰椎麻酔の章もあります。専門用語も多いのですが、本当に面白い!ぜひ読んでみて!現在6巻まで発売中。
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