建築ユニット「アトリエ・ワン」による本に囲まれた暮らし

スポンサーリンク

塚本由晴、貝島桃代の夫婦二人でやっている建築家ユニット、アトリエ・ワン。実は英語で書くと「Atelier Bow-Wow」。ワンは「1」ではなくて「ワンワン」という犬の鳴き声からきていたのか!知らなかった。金沢で「いきいきプロジェクト」というちょっと変わったプロジェクトもしています。

金沢21世紀美術館 アトリエ・ワン いきいきプロジェクトin金沢

※ 名前の意味は?
「アトリエ・ワン」の「ワン」は犬の鳴き声です。二人が犬が好きなことと、海外でも覚えやすいことからこの名前がつけられました。英語名は「Atelier Bow-Wow」となります。

そんなアトリエ・ワンですが、よく知られているのはやっぱり「ガエ・ハウス」かな。フリーライターの永江朗氏の自邸。

実を言うと、私は以前書店で働いてたこともあり、以前はリブロ渋谷店で書店員をしていたという永江朗氏の方を先に知ってました。私が持っている彼の著作は「菊地くんの本屋」「ベストセラーだけが本である」、有名なのは「消える本、残る本」とか。

その後、彼は「約7年間、書籍の輸入販売会社(西武百貨店系洋書店「ア-ル・ヴィヴァン」を運営するニューアート西武)に勤めた後、フリーのライター兼エディターに。『宝島』、『別冊宝島』などの編集、ライターを経て、93年よりライター業に専念」(IB-新刊バックナンバー2004年10月「批評の事情」より)するのですが、元編集者→フリーライターへと転身した彼の自邸となったらそりゃ興味がわかない方がおかしい(笑)

本はあふれているはず!それをどうやって収納したんだろう?!

さらに、以前、雑誌「TITLE」の2005年10月号にアトリエ・ワンの「ジューシー・ハウス」が掲載されてて、その鮮やかなオレンジ色が妙に心に残っていたのもあります。キッチンのオレンジにあわせ、床、壁、天井から網戸、スイッチプレートまですべてを塗ってしまったこのリビングダイニングもいいんですが

juicyhouse05.jpg

それよりいいなぁ!と思ったのがこの本棚。

juicyhouse04.jpg
(via
ジューシー・ハウス│Juicy House

この家には地下があって、そこは寝室、兼書斎。一階には天井まで届く作りつけの大きな本棚。やっぱり家を建てるのであれば作りつけの壁の幅にぴったりあって収納力のある本棚がよい。京都にあるカフェ「cafe bibliotic hello!」は、一階と二階を本棚がつきつけてるんですけど、ああいう本棚もよいなぁ。

そして、永江氏の「ガエハウス」ですが、オフィシャルサイトのガエハウス│GAE houseでも見られるけれど、その時オープンハウスに行った方の写真が掲載されているのがこちら、「STUDIO LITHIUM diary 2003 07」。

gae.jpg

なんと屋根の下がガラス!そして半地下部分が書庫。書庫から本をとってきて、柔らかな光がさしこむ天井裏で休日に本を読みながら過ごすってなんて贅沢!!!それに、こうして一階から自分が集めた気に入りの本が眺められたり、家族や友人が本を選んでいる様子を観察したりするのってちょっと図書館みたいで楽しい。そういう「過程」が見られるのは素敵です。

そしてアトリエ・ワンの造る家には、地下がある家が多い。

TOTO COM-ET:アトリエ・ワンを照射する/アトリエ・ワンの作風
地下と屋根裏があると、建築としてユニバースがバッチリできると。確かにそうだと思います。小さなスペースの中にできるだけいろいろな場所をつくろうと思ったときに、地下も屋根裏も圧倒的です。要するに地面に接しているのと空に接しているというのは、非常にスペースのキャラクターをつくるんです。僕らは自分たちでゼロからデザインするというよりは、そこにあるものを利用するのが好きなんです。

アイディアはどちらが出すのですか。
K:基本的にはふたりで出しますね。
T:ふたりで出すけれど、ネーミングは僕(笑い)。

地下、屋根裏、中二階、作りつけの本棚…憧れだけれど、家を建てるなんて夢のまた夢…という方のためにアトリエ・ワンが提案しているのがこの「マンガ・ポッド」。オーダーメイドの書棚というか、半独立系ホビールーム?!

mangapod.jpg

うわー、これは読書家の欲求を素晴らしく満たしている、そう、本に囲まれながら本を読みたい、という。(笑)

◆作品データ
「マンガ・ポッド ベーシック・バージョン 」
‘Manga Pod – basic version’(左写真)

幅2213×奥行2814×高さ2206mm、シナ材合板、ニス塗装仕上げ
参考価格:¥1,000,000-

なんてものを考えつく建築家なんでしょうか。お値段は100万円から、ということなんでマイホームならぬ、プチマイライブラリならなんとか…?!

【関連サイト】
Atelier Bow-Wow
金沢21世紀美術館 アトリエ・ワン いきいきプロジェクトin金沢

狭くて小さいたのしい家

posted with amazlet on 08.03.04

永江 朗 アトリエ・ワン
原書房 (2004/08/25)
売り上げランキング: 56404

おすすめ度の平均: 4.0

3 ちょっと専門的かも
5 自分のスタイルに合せた家作りの魅力
3 面白い本ですが・・・

図解アトリエ・ワン

posted with amazlet on 08.03.04

アトリエ・ワン
TOTO出版 (2007/03)
売り上げランキング: 97434

菊地君の本屋

菊地君の本屋

posted with amazlet on 08.03.04

永江 朗
地方・小出版流通センター (2000/05)
売り上げランキング: 196016

おすすめ度の平均: 5.0

5 ヴィレッジヴァンガードの原点がここに。
5 夢と仕事が一致する素晴らしさ

スポンサーリンク
この記事をお届けした
sorariumの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!

シェアする

『建築ユニット「アトリエ・ワン」による本に囲まれた暮らし』へのコメント

  1. 名前: 投稿日:2008/03/05(水) 12:40:07 ID:8aa30b676

    マンガポッド、どこかで直にみたことがある…
    21世紀美術館だったような…
    と思って探してみました。
    メディアポッドという名前で、ミュージアムショップに使用されてますよ。
    http://ikiikiikiiki.jugem.jp/?eid=7#comments

  2. 名前:そら 投稿日:2008/03/06(木) 01:36:10 ID:4414d4e0f

    ふむふむ、金沢いきいきプロジェクトの時に発注されたんですね、きっと。印象はいかがでしたか。

    21世紀美術館に行ったら実物が見られそうですね、覚えておきます。今年こそは行きたいなぁ…。情報ありがとうございます。