宝塚の手塚治虫記念館で楽しんだ後、池田市へ移動したところで遅めにお昼ごはんをとることに。池田市には、元治元年(1864年)に創業し、今年でちょうど150周年を迎えた老舗うどん店「吾妻」があります。外観は歴史を感じさせる風格をそなえており、映画のロケや雑誌等でも使われているんだとか。1864年といえば、幕末の頃。新選組の池田屋事件が起こった年です。その頃からずっと続いてきたうどん店のうどん…一体どんな味がするのか興味津々で訪れてみました。
店内は満席。すでに3組ほど待っておられる方もいたので、15分ほど待ったあと席につきました。それにしても中もなかなかにひなびた感じで良いですね。
こちらは店名を冠した「吾妻うどん」(700円)。
最近の大阪では讃岐うどん系のうどん(コシがつよくてもちもちしている麺)が流行っていますが、昔から大阪のうどんといえば、まず何をおいても昆布とかつおぶしの出汁がポイント。薄口醤油を加えてあまから〜にたいてあるおあげさんがのっかっているもので、こちらはさらに、わかめ、かまぼこ、もやし、天かすがついてきます。
ほんのり甘いお出汁は、全部飲み干してしまいたくなるほど。
そしてかやくご飯(中/350円)も美味しいと聞いていたので注文。秘伝の出汁を使っているだけあって、だしの香りがふわっと立ち昇って絶品。このかやくご飯は絶対食べてほしい。
吾妻の看板メニューはやはり「ささめうどん」(700円)です。
あんかけなのでとろみがついた出汁、そして一番の特徴はこの細麺。谷崎潤一郎氏の奥方が吾妻を訪れた際、この細いうどんを見て「ささめうどん」という名前にしはったら、と言ったんだとか。谷崎潤一郎といえば小説「細雪(ささめゆき)」の著者。稲庭うどんぐらいしかこんなに細いうどんは食べたことないのですが、これはこれでいけますねー。
すりおろしたたっぷりの生姜がめちゃくちゃきいてます!!食べてる途中で身体がぽかぽかしてきました。
なかなか冷めないあんかけと冷えにきく生姜、冬に無性に食べたくなるうどんかもしれません。ごちそうさまでした。
【店舗情報】
店名/吾妻
住所/大阪府池田市西本町6-17
TEL/072-751-3644
定休日/火曜日:祝日の場合翌日
営業時間/大阪府池田市西本町6-17