大阪に住むようになって既に5年。大阪城、新世界、通天閣、万博公園、お初天神、と主だった観光スポットはだいたい行きましたが、実は大阪のお祭りはほとんど見たことがありません。大阪三大祭といわれる愛染祭、天神祭、住吉祭、ついでに言うなら淀川花火大会でさえ…。そして大阪といえば「カーネーション」でも出てきた「だんじり祭り」ですよね。約300年の歴史があるその迫力あるお祭りを、一度は見てみたいとずっと思っていたので、今年こそ!と気合を入れて朝イチからお出かけしてきました。朝の曳行から昼のパレード、そして夜の灯入れ巡行までたっぷり堪能してきたので、写真盛りだくさんのレポートです。
まずは早起きしてお弁当作り。事前にネットで調べたところ、お昼を食べるところはあまり無い、ほとんどの店は閉めてる、と書いてあったので、ちゃちゃっと作りました。アルミホイルの中はパウンドケーキ。
目次
食事について
実際行ってみると、駅前のなか卯やマクドは開いてました。駅の裏側のコンビニもありますし、春木岸和田線やカンカン場の周辺には屋台がたくさん出ています。逆にお弁当とかだと食べる場所にちょっと困るかも。私はレジャーシートを持っていって、ちょっと人が少ない場所まで移動して食べましたが。
カンカン場の近くにはアクアパークCITY岸和田というショッピングモールがあり、ここもだんじり祭りの時にはフードコートで粉モンなどを売ってるコーナーを作ったりしてます。
だんじり見物の注意点
脚立や踏み台にのっての見物は禁止されています。またゴミは基本的に持帰りか、指定のゴミ箱へ。また傘をさしての見物は危険なので、やめておきましょう。
当日は広範囲にわたって交通規制が実施されます。車ではなく電車でくるのがベスト。もし車で来る場合でも、浜工業公園の周辺に臨時駐車場が作られますがすぐいっぱいになるみたいなのでおすすめできません。岸和田駅周辺は混雑していますが、降りれない動かない、ということはないので大丈夫。
午前の曳行
土曜日に行くと、9:30〜11:30までは午前の曳行があります。駅前商店街を通って岸和田駅前まできただんじりは、町によって右に行くだんじりと左に行くだんじりとそれぞれ分かれます。私が到着したのは11時頃。この頃だとまだそれほど混雑しておらず、駅前のところでも前に3列ぐらいでよく見えました。
大工方(だいくがた)のお兄さんの格好いいこと!!ウチワを手に舞いながら、後方にいる後梃子に方向を指示する大事な役目を果たしています。
13時 パレードがスタート
12時頃にいったん列から離れてご飯を食べてから、12:40頃、再び駅前のパレードが見える場所に並ぼうとしたらすごい人・人・人…!前に7〜8列はある感じ。そしてほとんどの人が手を上にあげてビデオを撮ったりカメラで撮影したりするので、すごく見えにくいです。
どうしてもパレードがこの場所で見たい、という場合は、11時ごろからずっと並んでおくしかないかも。しんどいですけどね。ちっちゃい折りたためる椅子とかあると楽かもしれません。(たまに使っている人がいました)
そしていよいよ鳩がはなされ、パレードスタート!!
パレードの時は、各町のだんじりが一旦アーケード前でとまって垂れ幕を披露!
そしてド派手な演出も!ここは阪神球場かw 最高潮に盛り上がりをみせる観客!
さらに町オリジナルの手ぬぐいをまいてくれるところも!これは嬉しい。手ぬぐいが欲しい人はアーケードを出た両側に陣取るべし(笑)だいたいこのあたりにまいてくれます。
しかし、あんな高い屋根の上で飛び跳ねる大工方のお兄さん、すごすぎ!
格好いい!
町をぶらぶら歩き
疲れてきたのでパレードは途中で抜けて、春木岸和田線を北に上がっていきます。すでに歩行者天国になっていて、両側にはたくさんの屋台が。みんなのんびりと食べ歩きをしながらぶらぶらしていると…
だんじりが突然やってきます。(笑)ささっと観客も慣れたように道の両脇によってスペースをあけたところに、だんじりを曳くお兄さん方が走り抜けていきます。このあたりだと本当に間近にだんじりが見られて迫力満点!
法被を着てきりっと地獄編みと呼ばれる独特の髪型をした女の子たちも、男子に混じって駆けてゆきます。いいなぁ、楽しそう。
だんじりフレーム切手と風景印をゲット
岸和田郵便局があったので、立ち寄ってだんじりフレーム切手をゲット!
岸和田郵便局の風景印ももちろんだんじり。
カンカン場でのやりまわし
カンカン場は有料席が3箇所用意されており、ここで行われるやりまわしはド迫力〜!重さ4トンを超えるだんじりが勢いよく方向転換します。
周囲のマンションの人は自宅で見物できるのが羨ましい。すごい勢いでやりまわしを行うのですが、たまにぐらつくだんじりもあってヒヤヒヤしました。
別のだんじりが通るのを待ってる時、だんじりもストップするのでそういう時に細部がじっくり見られます。精緻な木彫が美しい。歌舞伎や人形浄瑠璃が題材になっているものも。
町ごとに違うデザインのTシャツ
その町の人は、町会で購入できる各町オリジナルTシャツ。このTシャツを着ている人はだんじりの後ろをついて走れるらしい。これは大北町のTシャツ。
南町のTシャツが可愛い。
休憩する南町のみなさん。
カーネーションの舞台「洋裁コシノ」
NHKの朝ドラ「カーネーション」は、岸和田が舞台。この朝ドラは近年まれにみる傑作で私も毎朝夢中になって見ていました。
そこに出てきた「洋裁コシノ」。後半にだんじりが見られるようにとつけられた二階デッキでは、まさにドラマのごとくだんじりを眺める人たちが…
アレ?!?!?! ゾマホンとキダ・タロー先生やないですか!
こちらは観光スポットとしてできた「オハラ洋装店」。あっ、この水玉のワンピースは、戦後に糸子がサエのために作り、復員してきた恋人を迎えるときに妹の静子が来た服。赤いドレスもサエがダンスホールで踊るために作ったものですね。レプリカが店頭に飾られており、時々他の服も展示されているそうです。
ポスターなどに使われていた昭和初期のSTINGERの足踏みミシン。
ここではだんじりグッズやカーネーショングッズが販売されており、私はだんじりマステを購入。
19時 灯入れ曳行がスタート
19時からの灯入れ曳行のために、だんじりに提灯をつけていく宮本町。
ちなみにだんじりのメインイベントである二日目に行われる岸城神社(きしきじんじゃ)と岸和田天神宮の宮入りは、15町がくじをひいて順番を決めます。岸城神社の宮入りの場合、宮本町はくじびき無しで常に一番。上町は宮二番、五軒屋町は宮三番にきまっています。これは岸城神社をこの三町が守ってきた氏子であるからです。
駅前の提灯にも灯が入れられて、いよいよ曳行がスタート。
約200個の提灯をぶらさげて、昼間とは全く違いゆっくりと巡行していくので、少し早歩きぐらいでついていくことができます。
巡行ルートにもたくさん提灯がともされ、非常に幻想的。
夜の巡行には、小さい子どもたちもだんじりに載って、笛を吹いたりもするんですねぇ。綱もひいたり、こういうのを小さい頃からずっと続けて大人になっても毎年参加していくと、町内の団結感は半端ないんだろうなぁと思いました。
他の地域で暮らしていても、だんじりの時期だけは帰ってくる、という人も多そう。
ゆっくりゆっくり進むだんじり。
商店街の天井に届きそうなぐらい。
オハラ洋装店の二階にはなんとカーネーションに出ていたほっしゃんも!!みんなに手をふってくれて、それに気づいた紙屋町のみなさんも大盛り上がりでした。
朝から晩までずっといましたが、全く飽きない!すっごくすっごく楽しかったです。もし行かれるのであればぜひ一日たっぷり堪能してみてくださいね。
見物のコツまとめ
・パレードが見たい場合は11時前には到着して場所とり
・パレードでは町の手ぬぐいがだんじりから撒かれることがある
→駅前アーケードを出た両脇がゲットできる確率が高い
・駅前でなくてもだんじりはルートを何度も周遊している
・駅前をはずれた方が間近で見られる
・屋台がたくさん出ているし、食事場所はいろいろある
・夜の灯入れ曳行はのんびりと子どもたちも一緒にのせて巡行するので、後をついていくことも可