世界陸上をちらほらと見ている。今日は宮部みゆきの「楽園」がAmazonから届いたので、上下巻を一気読み。なんというか、宮部みゆきは本当に上手い作家だなぁと思う。冒頭からのスピード感というか疾走感がすごい。加速がついた雪だまみたいにもう自分では止まれなくなってしまうのだ。
「模倣犯」、その後、だ。
事件から10年が経過して、ルポライター前畑滋子が再び別の事件に遭遇する。そこには、不思議な力を持った少年の存在があった。
宮部みゆきというと、蒲生邸事件、あるいは龍は眠る、など異能を持った人間をとりあげた小説と、そうではない火車、理由といった現代の社会問題をもテーマにしたものがあるけれど、今回はその両方をミックスした作品だった。
この人の小説を読むと、時々そこに潜む人間の悪意とか、エゴといったものがさらけだされていて、時々すごく嫌な気分になるんだけれど、本当にこんな風に人は考えるものなのか、なんて思って、私には理解できない感情だけれども、なんというか、たぶんでも、いるんだろうな、と思わせる何かもあって、ぞっとする。
楽園 上 (1) | |
宮部 みゆき 文藝春秋 2007-08 おすすめ平均 |
楽園 下 | |
宮部 みゆき 文藝春秋 2007-08 おすすめ平均 |
こんばんは、大阪の環状線より。
2巻を一気に読み終えたのだね。
内容的にも大満足できたようで良かったよ。
さすが宮部作品、僕も読んでみようかな。。