大丸京都店のデパ地下リニューアルにあわせて、京都の名ブーランジュリー「Le Petit Mec(ル・プチメック)」が初めて百貨店に出店するらしいというニュースを耳にした時は思わず耳を疑った。今出川のまさにフランスそのものな赤メック、そして御池のシックな黒メック。どちらも個性的で店舗そのものにもこだわりが感じられていたからこそ、あのプチメックが百貨店に?という疑問はどうしてもぬぐいきれなかったのだ。けれどそんな疑問は一口食べてみればあっという間に溶けて消えた。大丈夫、ここはちゃんと完璧にプチメックそのものだ。
僕は最初から、デパートにはデパートのやり方があると思ってやってるんですよ。
いままでデパートが売ってきたものとはちがうものを作って、どこまでいけるかやってみたいって好奇心があって、それでこのお話を受けたんです。
想像以上に狙い通りだったので自分自身びっくりしてます。
僕が最初にドーナツとベーグルでいくって言ったとき、うちのスタッフも驚いたし、まわりの人も驚いたんですけど、僕は確信してました。
絶対いけるって。
少し並んでから、対面式のカウンターでスタッフに欲しい商品を伝えてとってもらうシステム。メインはベーグルとドーナツだが、ハード系のパンやマフィンも多くはないが揃っている。
買ったベーグル3種(各226円)は、左からリヨネーズ、フロマージュ、チョコチップ。
リヨネーズは中にベーコンが挟んであり表面には黒胡椒がふってある大人なベーグル。フロマージュはその名の通りたっぷりのチーズが練り込んであって、チョコチップもふんだんに入ったもの。
外はカリっとした固めの皮、中はもっちりと柔らかい。それぞれの風味はもちろんのこと、生地そのものの美味しさが土台にしっかりとあるからこそ、たっぷりのチーズやチョコ、塩気の強いベーコンが多めに入っていても、けっして具材にパンが負けていない。
むしろこのパンがあるからこそひきたっているんだとわかる。
こちらはとうもろこしのパン。ふわりとした軽めの生地にとうもろこしがこれでもかというほどにちりばめられ、甘いとうもろこしとしょっぱめのパン、表面の粉の香ばしさといい、食べるのをとめられない。
さらにドーナツ2種を購入。チョコクランチとプレーンのドーナツ。
ざっくざくのクランチを表面にまぶし、がっつりチョコレートでコーティングされたドーナツは、これ一つで十分に満足できるほど濃厚なドーナツ。これを食べたあとプレーンを食べると、やや物足りなさを感じてしまうほど。
プチメックの新しいチャレンジを私は心の底から素晴らしいと思う。美しく並べられた本物のベーグルとドーナツたちがすべてを語っていたから。
【店舗情報】
店名/ル・プチメック 大丸京都店 (Le Petit Mec)
住所/京都府京都市下京区四条通高倉西入立売西町79 大丸京都店 B1F
TEL/075-211-8111
定休日/無休(1月1日のみ休み)
営業時間/10:00~20:00