差出人の名前のない、大きな封筒。見覚えのない筆跡。
私は訝しげに、注意深くそれを開ける。
不意に飛び込んできた、美しくカラフルな色彩に、私は意表をつかれる。
100% chocolate cafe。
そうして、差出人が誰なのかを、私に否応なく知らしめるのだ。
一言のメッセージさえなくとも。
こんな物を送ってくるのは、彼しかいない。多分。きっと。100パーセント。
これを、完璧な決別を告げるものだと捉えるべきなのか、
あるいは…、あるいは。
年を重ねても私の悲観主義はまだ全然治りそうにないよ。
でも、それでいいのかもしれない。
その方が。
ごめんね。
内容に沿わないかもしれないけど、
こんなチョコレートがあるんだね。
面白いなぁと思って。
でも、そらさんは、チョコがダメなんですね?
意味深げな贈り物なんですね。