というわけで二回に分けてお届けします。(さっき決めたばかりですが)帰宅して、再視聴したから。
写真家・上田義彦氏(49歳) 妻・桐島かれんとその子どもたちを撮った写真集も出している。サントリー烏龍茶、伊右衛門、無印良品、資生堂など広告写真を中心に活動している彼の撮ったとてもプライベートな写真集。番組内で一枚、妻と娘が立っている写真が出ていましたが、これがとてもよかったので、ちょっと見てみたい。私はこういう写真が好きなんだな。やっぱり。誰かが、とても身近で好きな人を撮る、という行為そのものが好きなのかも。
光の柔らかさや、全体のちょっと暗めの印象を与える雰囲気とか、
もし、静けさに音があるなら、この人の写真からはその音がきこえてきそうな気がする。
被写体との、距離感が絶妙で、どきどきする。
人物の目力(めぢから)とでもいうのだろうか、瞳が強くて、すいこまれそうになるのだけれど、
だからといって…けして圧倒されるとか、怖いとか、そういうのではなくて。
目が離せないのだ。
20歳の時にIrving Penn / アービング・ペンの「ペルーの子供」の写真を見て、人と向き合う写真が撮りたい、とプロのカメラマンを目指す。当初、雑誌「流行通信」でファッション写真を撮るも、その後葛西薫に誘われてウイスキーの広告で、ドイツ文学者高橋義孝氏を撮ることに。撮影は高橋氏の自宅で行われ、厳格で知られる彼は「そこにあるものを1ミリたりとも動かすな」という条件で撮影を許したのだとか。
そうして、にらみ合う二人。
はらはらするAD。周囲が固唾をのんで見守っている中、そのまま永遠に続くかと思われた時、ふっと気が和いだ一瞬があった。
「許した…っていう…瞬間を、僕が感じたんです。ふーっ…ととけていく。」
「とても好きになりました。怖いっていうんじゃなくて、素晴らしい人だと。言葉はほとんど喋っていないと思います。」
広告写真を撮る時の流儀とは…
・売ろう売ろうと考えない
広告の写真はまずインパクトが必要。
「命とか…とても瞬間的なもの、ですね。それが伝わると信じたい」
宮崎あおいを使用した生命保険の広告写真の撮影で、彼は一度カメラポジションを決めたらもう動かず、モデルが演技をしている時は撮らない。そうして、彼女が演技をやめたその瞬間に。
「命とか…そういうものをふっと感じた時に撮ってるんだと思いますね。
何かこう、ほんとに微妙な事だと思うんです…。変化が」
・自分を信じる
「こうした方が絶対いいと思う、ということを大事に…、みんな大事にするべきだと思うんですけどね。
思うようにならなかったりするかもしれないけど…でもやっぱり自分を信じるしかない。」
「現場で僕が感じているものが伝わる。(広告を)見てる人が同じものを見てるから、同じように感じるんだと」
- シャッターを押す瞬間とは?
「身体が動きます。…反応してしまいます。」
- なぜ広告写真を?
「思ってもいない人と思ってもみない場所で、思ってもいない自分に出会える」
この人は…人が好きなんだね。やっぱり。じゃないとあんな写真は撮れないだろう。
- 心掛けていること。
「全てはきだす。それを提示する。」
そして…
- プロフェッショナルとは?
「自分のやるべきことをきちっとやる、っていう…最大限ですね。
で、出し切るっていう…。
で、人に迷惑をかけない(笑)」
上田語録になってしまいましたね。すごくいい特集でした。人が撮りたくなった。
写真家・上田義彦
某国営放送の番組「プロフェッショナル」。
昨日は、カメラマンの上田義彦さんでした。
広告業界で知らない人はいない人で
代表的なCMは、サ…