音楽を聴きながら、「水の恋」と「オーデュポンの祈り」を読了。「ラッシュライフ」の途中。「陽気なギャング…」シリーズ二冊購入。
「水の恋」(池永陽)はいまいち。「オーデュポンの祈り」(伊坂幸太郎)には、びっくり。こんな不思議なミステリーは初めてだ。いしいしんじのミステリー版にも思える。ユーモアと機知に富んでいる。デビュー作?!そして、ここから、「ラッシュライフ」「重力ピエロ」と続くのだけれど、リンクしているんだ。
すごい作家に出会ってしまった。
「神様のレシピだ」日比野が表情を変えずに言った。「未来は神様のレシピで決まる」
錯覚ではあったが、カカシはうなずいたかのように見えた。
「神様のレシピにはとても多くの材料が並んでいて、贅沢です」
僕はそれをとてもいい響きの言葉だ、と思った。
「飛行機雲だね」と僕が言うと、彼女は怪しむ顔をした。「何それ」
「そう言わないのかい」
「あの雲は、正しい道を歩くように教えてくれているんだよ」
正しい道、とは胡散臭い言葉だ。
「優午が、そう言っていたの。あれが空に出たら、言われたことをきちんとやれって」
「なるほど」
夜だ、と彼は言った。
夜を楽しむのが夜景を楽しむことだ。星と夜と、真っ暗な海、だな。だって、夜の景色と書くじゃないか、と。