栗花落 ついり
つゆ入りは、ついりともいわれます。ちょうどこの頃は栗の花が咲き散るので、堕栗花という字を当てたりもします。
「空の名前」 高橋健司(光琳社出版)
京都の出版社。もう倒産してしまったけれど。この本は角川から再販されている。
大キライだった眼鏡はずせない この何日も
“気を隠す”にも“ちゃんと見る”にも 都合がいい
あなたの夢を見た時 何故か 少し泣けた
さえない私を思ったら 少し泣けた短い髪 シャンとした後姿 思い出すたび
あなたのようになれたらと 憧れる
図書館で借りた 空の写真集
カードに つよくてきれいな あなたの名前がある大キライななのは眼鏡じゃなく こんな自分
ガラスの奥で叫んでいても 誰も気づかない
防御服の役ばかりでごめん やってみるね
私をきちんと見せてくれる レンズに変える短い髪 シャンとした後ろ姿 思い出すたび
あなたのようになれたらと 憧れる
机に置かれたままの写真集 背表紙の三日月だけが
そんな私知ってる
私が何かあると口ずさむこの曲に出てくる写真集こそ、この「空の名前」。再販された角川版にはこの三日月がなくなっているのだった。