[ITmedia] 書籍とネットの微妙な関係:日本人のアタマを救え――書籍検索でネットに“知の信頼性”を
なかなか面白い記事なんですが、そこで紹介されていた二つのサイトをピックアップしてみます。
新書マップはいわば読書の入門サイト。検索窓に任意の文章を入力すれば、関連するテーマのアイコンがマップ上に浮かび上がり、アイコンをクリックすると、テーマに関する新書一覧とその解説が読める。
新書や選書は、時代のニーズをくみとってテーマ決めされているため、今まさに必要とされている情報が抽出できると高野教授は考えた。入門書も多く、読書の入り口としてもうってつけというわけだ。
1万冊以上の新書や選書を買い集め、約1000のテーマに分類。新聞記者や研究者などに頼んでテーマごとに解説文も書いてもらい、プロの手による高品質なサイトを目指した。
全てFlashで作られている。例えば「グーグル」という言葉で検索すると、「インターネット」「情報」「ネットワーク」「検索」「データベース」といったキーワードが円の外に瞬時に出てくる。円の中には「ネットワーク社会」「インターネット検索」「情報とのつきあい方」というキーワードが出てきて、円の中のキーワードをクリックすると…
こうして、「インターネット検索」というキーワードに関連する新書の背表紙が画像で出てくる上に、それぞれの本の詳細も見られる、というサービス。そのキーワードそのものが出てくる本を探すわけではなくて(それなら、Amazonの「なか見検索」を使えばいい)、テーマがあって他にどういう本があるだろう、と探している人にとってはとても役立つ。書店では、大体出版社別(さらに著者別)に並べられているので、テーマで探そうとなるといくつもの棚を見ていかねばならないのですが、いわばこれは、テーマ別に並べられた書棚に出会えるのだ。
Aという書店はコンピュータ関連に強いからこのテーマの本も見つけやすいだろう、という風に書店を選ぶことはあるけれど、テーマがいくつもあると書店をいくつもまわらなければいけなくなる。特に特殊な本だとなおさら。だから、こういうサービスはすごくいいと思う。あえて人の力を強く入れている部分は興味深いしひっかかるところではあるけれど。
検索結果の表示が、美しくていいな。キーワードがつながっていくイメージ。
GETAは、人がものごとを連想するように、文章の固まりから関連情報を次々に見つけ出す「連想検索エンジン」。文章を検索窓に入力すると、瞬時に形態素解析し、最大1000万件規模の大容量データベースから関連文書を検索できる。
GETAとWebcatを組み合わせ、2002年に書籍検索サービス「Webcat Plus」をオープンした。同サイトの検索窓に文章を入力すれば、Webcatから関連書籍を大量に抽出できる。
例えば、GETAのリリース記事の全文を入力すると「情報検索と言語処理」「ファジィ・データベースと情報検索」など100万冊以上の関連書籍を瞬時に拾い出す。「検索」「データベース」など関連するキーワードも一覧表示。キーワードをクリックして再検索すれば、関連する書籍がまた一覧表示される。
こっちは、新書だけではない。webcatは大学時代司書課程でお世話になりましたが、こんなサービスが出てくるとは。こちらも「テーマ」検索。さすがwebcatだけあって「所蔵図書館情報」までのっている。